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本邦における医療データベースを用いた薬剤疫学研究の環境整備
ナショナルデータベースの試行的民間提供を終えて
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レセプト情報・特定健診等情報データベース(以下、「NDB」)を用いた医薬品の使用実態集計の結果が厚生労働省ウェブサイト「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するホームページ」[1]に公開されます。日本製薬工業協会 医薬品評価委員会の会員会社から要望のあった24種類(医薬品一般名)について、2015年6月診療分のレセプトを用いて性・年齢(5歳区切り)階層別に使用(処方・調剤)患者数、使用量、肝疾患や腎疾患等のある患者数等、基本的ですが今まで知り得なかった情報です。今回の民間への試行提供を通じて得られた知見と集計内容とともに今後について紹介します。

mark [1]
レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するホームページ http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/reseputo/
表1 NDB 第三者提供 承諾案件集計(平成29年4月11日現在)
表1 NDB 第三者提供 承諾案件集計(平成29年4月11日現在)

出典 第37回レセプト情報等の提供に関する有識者会議資料から著者集計

はじめに

NDBの成り立ちと民間提供の経緯

ナショナルデータベースは、医療機関からオンライン請求のほか電子媒体により審査支払機関に提出された診療報酬明細書ならびに各保険者から提出された特定健診データを「高齢者の医療の確保に関する法律(高確法)」第十六条に基づいて取得、データベース化されています。つまり、法令に基づき行政機関が収集しているデータであるため、法律の目的(全国・都道府県医療費適正化計画の作成、実施および評価に資するため)内での厚生労働大臣による利活用が可能となっています。さらに、厚生労働省告示 第四百二十四号(平成22年12月)により公益性の高い学術研究等に対して提供可能とされ、「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」(以下「有識者会議」)において、表1(1)〜(8)の範囲の申し出者についてガイドラインに則して審査を行ったうえで、厚生労働大臣により提供されています。この枠組みにより、2017(平成29)年3月までの6年間に187件の申し出があり、137件が承諾されています[2]。NDBの学術研究等への提供が可能となる直前の2010(平成22)年7月に提出され、MID-NET構築の根拠となった「電子化された医療情報データベースの活用による医薬品等の安全・安心に関する提言」を作成した「医薬品の安全対策等における医療関係データベースの活用方策に関する懇談会」においても、1億人規模のレセプトデータベースがセンチネル・プロジェクトの柱に位置付けられていましたが、最後に削除された経緯もあります[3]。このように、市販後の安全監視の目的の場合も含め、公益性等の観点から民間企業はNDBを利用できない状況にありました。

mark [2]
第37回レセプト情報等の提供に関する有識者会議 資料2「第三者提供の現状について」http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000165143.html
mark [3]
第7回医薬品の安全対策等における医療関係データベースの活用方策に関する懇談会 議事録 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/txt/s0616-7.txt
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