トピックス 「2023年度(第50回)GMP事例研究会」を開催

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製薬協品質委員会では、2023年度事業活動の一環として、「グローバル環境における業態間連携と医薬品の品質保証・信頼性確保」をテーマに掲げ、「2023年度(第50回)GMP事例研究会」を9月8日に一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)との共催で開催しました。2023年も2022年同様に会場での開催を取りやめ、オンラインセミナー形式にて開催しました。約700名の参加者を迎え、成功裏に終了しました。

事例発表の演者および当日の運営メンバー(製薬協品質委員会GMP部会) 事例発表の演者および当日の運営メンバー(製薬協品質委員会GMP部会)

近年、日本の製薬業界では、医薬品の安定供給、製造所管理やデジタル技術の活用、新規モダリティ製品の創薬やグローバルへの参入等、さまざまなテーマにおいて課題解決が求められています。2022年4月には「医薬品の品質問題事案を踏まえた製造販売業者及び製造業者による品質管理に係る運用について(令和4年4月28日付 薬生監麻発0428第2号 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長通知)」が発出され、製造販売業者と製造業者の連携による医薬品の品質確保が求められております。

2023年度のGMP事例研究会は、以下のようなプログラム(表1)で開催されました。特別講演として独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品品質管理部の河原史郎氏より、「品質確保に関するPMDAの取り組みと最近の指導事例について」と題し、PMDAの取り組み等について、リスクコミュニケーション推進・広報活動を中心に、今後の計画も含め紹介がありました。また、事例発表の部では、製薬協会員会社の協力により、2023年度のテーマに関連して、QA業務における英語教育、マスターファイル(MF)の適正な管理や品質保証体制のグローバル対応など、計3題の発表が行われました。いずれも各社の経験や工夫された事例について詳細な説明があり、参加者からはオンラインにて70件以上の質問があり、代表的な質問に対し講演後に回答がありました。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医薬品品質管理部 河原 史郎 氏 独立行政法人医薬品医療機器総合機構
医薬品品質管理部 河原 史郎 氏

表1 各発表紹介
表1 各発表紹介
 

今回の特別講演ならびに事例発表が、各社の品質保証レベル向上のために非常に有意義なものとなり、今後の参考になることを期待します。製薬協品質委員会では、事業活動方針に従い、GMP事例研究会、GMP懇談会、医薬品品質フォーラム等を通じた積極的な情報発信に加え、より実践的な話題の提供を行い、製薬業界のさらなる発展に寄与していく所存であり、行政や他団体とも協力し合いながら、品質保証システムの国際化とレベルアップを支援していきます。

(品質委員会 GMP部会 GMP事例研究プロジェクト 岩﨑 絵梨

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