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「第29回 製薬協 政策セミナー」を開催
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サンバイオ株式会社 代表取締役社長  森 敬太 氏
■パネリスト講演

イノベーション実現へのチャレンジ
サンバイオ株式会社 代表取締役社長 森 敬太 line03

再生医療新法がベンチャー企業に追い風

サンバイオは再生細胞医薬による損傷した脳や神経組織の再生に取り組むベンチャー企業として、2001年に米国サンフランシスコで創業したベンチャー企業です。私が16年前に立ち上げた際に目指したものは、新しい分野をヘルスケア領域の中で作り出していきたいということでした。そして、再生医療であればその目標が実現できるであろうと考えました。具体的には、中枢神経系、脳、脊髄、目の再生医療の開発事業化に取り組んでいます。
 一般的に再生医療の夢は非常に大きいと認識されている一方で、いつ実現するのか、夢のような話で実現はかなり先だろうと考える方もいるようです。しかし、当社ではすでにヒトにおける臨床での有効性の確認(proof of concept)を確立するとともに、日本国内の大手製薬企業との提携も果たしています。ですから、そう遠くない将来に承認を得て患者さんに成果を届け、再生医療は現実的治療なのだということを示していけると考えています。
 最近、後遺症をもつ脳梗塞患者に対するPhaseI/IIa試験の論文がまとまり、期待された結果が得られたことから、全米ネットワークのテレビニュース等で紹介されました。ニュースの画面から引用すると、対象となった女性患者さんは慢性期の脳梗塞で、発症後少なくとも6ヵ月が経過しているため、リハビリテーションの効果も限られる段階でした。治療前には四肢が動かず車椅子使用、構音障害もありました。治療後は四肢も動くようになり、構音障害も著しく改善したと本人が証言しています。
 サンバイオの主な強みとして、以下の3つのことが挙げられます。1つ目は研究開発体制です。創業科学者として慶應義塾大学医学部長の岡野栄之先生に指導いただいているほか、再生医療の開発や製造過程におけるリーダー的存在の研究者・技術者を集め、米国と日本で研究、開発、製造開発を展開しています。
 2つ目は、冒頭で触れましたように、誰もが受けられる再生医療を目指して他家移植によるアプローチを創業時から行っていることです。現在、量産化の体制を築いております。
 3つ目は、これは私どもだけでなく日本企業共通の強みといえますが、2014年の薬事法の改正によりいわゆる“再生医療新法”が施行されて、市販までの期間が大幅に短縮されました。これは世界で最も進んだ最高の再生医療開発環境・事業環境であると考えられます。世界のベンチャー、再生医療事業者がうらやむ環境ではないでしょうか。前述の通り当社は米国で設立したのですが、現在は薬事法改正を機に環境の整った日本に戦略の中心を移し、再生医療分野におけるグローバルなリーダーを目指しています。

創薬イノベーションの中心はベンチャー企業

ベンチャー懇談会(医療のイノベーションを担うベンチャー企業の振興に関する懇談会)は、塩崎恭久厚生労働大臣の私的懇談会で、医療系ベンチャーのエコシステムを議論する場として設けられました。2015年12月から計10回開催され、2016年7月に報告書が出されました。その意図するところは、「医療系ベンチャーをイノベーションの牽引車に」ということで、規制から育成へ、慎重からスピードへ、マクロからミクロへ、が3つの柱となりました(図4)。すなわち、イノベーションを基本として、日本を、世界で最も優れた事業環境を備えた国にすることを目指して、世界で戦える制度作りを提言するというものでした。

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