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「2017 ライフサイエンス知財フォーラム」を開催
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厚生労働省 医薬・生活衛生局 医療機器審査管理課長 磯部 総一郎 氏
■講演3

厚労省における再生医療等製品への対応
厚生労働省 医薬・生活衛生局 医療機器審査管理課長 磯部 総一郎
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医療機器審査管理課という名称の課になっておりますが、再生医療等製品、検査薬も担当していることを改めてご紹介しておきます。
 政府の日本再興戦略においても、明確に再生医療という言葉が出てきますが、内閣官房、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の4省庁が一丸となって再生医療の実現化ハイウェイ構想を立てて実現化に向けて政府として取り組んでいます。この仕事をしていくうえで大事なことは国民・患者が第一で、良いものを提供する、患者の安全を守ることであると考えています。これらについて、日本の制度をガラパゴス化させないこと、イノベーション実用化にあたっては世界一の環境を目指すこと、効率化された開発・生産等に適切に対応するようにしていきたいと思っています。
 法律も整備しましたが、再生医療等製品特有の制度として、条件・期限付承認ができる制度をつくり、有効性推定でも承認できるようにしました。問題であるのは保険適用の問題ですが、少数例のデータで承認する制度は医薬品においてもオーファンドラッグの制度があるので、再生医療等製品も実態的にはオーファンドラッグと差がないレベルで進めるということで保険適用を認めていただいたという経緯があります。ジェイスとジャックでは承認、製品化までに時間がかかってしまいましたが、法律が改正されてからはテムセルとハートシートが承認されました。ハートシートは5年の期限を付して承認し、承認後に60人ほどの患者で安全性、有効性の検証をしていこうとしています。テムセルとハートシートは高額の保険適用となりますが、イノベーションを理解してくれた成果であると思っています。
 条件・期限付承認制度や製品の承認の経緯について国際的な学術雑誌に投稿し、世界に知っていただく努力もしています。また、審査時に用いる技術評価指標等を作成し、一定の目安を作っています。さらに、市販後の症例フォローアップも重要であり、患者登録システムをつくっているので、ぜひ活用をお願いしたいと思います。
 さらに、世界に先駆けて革新的な再生医療等製品、医薬品、医療機器の実用化を促進するため、先駆けパッケージ戦略を進めています。特に、審査パートナー制度が好評で、月1回程度のペースで担当者と申請者が綿密に打合せをして進めています。先駆け審査指定品目の中で再生医療関連品目は3件が指定されており、これらはいずれもアカデミア発の品目です。今年度の募集はすでに終了し、近く発表する予定です。
 承認審査はベネフィットとリスクとのバランスの評価で、再生医療等製品はその対象として典型的なのですが、臨床試験をたくさんお願いすると患者アクセスの遅れをもたらす結果になり得ることがあります。市販前と市販後のバランスをどう取っていくのか、当課の課題であると考えています。
 厚生労働大臣の旗振りで医療系ベンチャーの振興に関する報告書をまとめましたが、再生医療等製品に関しては、ベンチャーの特性に対応した評価が重要です。実用化に関しては、薬事から保険まで連携して一気通貫で相談ができるようなベンチャー対応を考えるようにしています。
 日本発の再生医療等製品・医療機器の有効性・安全性・品質の評価方法を国際標準として獲得するべく、国際的な場で議論するために、アカデミアの先生方にもご協力いただいてトライしていけるよう新たな事業について、2017年度より実施していきたいと思います。また、医療機器と同様再生医療等製品についても承認申請・相談手数料の減免制度も2017年度より設けたいと考えています。

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