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「CMC Strategy Forum Japan 2016」が開催
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PMDAの再生医療製品等審査部の岸岡康博氏から日本の承認申請書の変遷(Quality by Testing〈QbT〉からQuality by Design〈QbD〉)が紹介され、申請書モックアップの影響や申請書の文書管理といった現状の課題についての説明に引き続いて、同審査部の櫻井京子氏より、ECsの背景と定義、日本の承認申請書における承認事項がECsに相当すること、製造工程におけるECsは品質担保に必要なパラメータであり、リスク管理に利用できるものであることが説明されました。
 続いて協和発酵キリンの須澤敏行氏からは、“A-Mab”のモデルケースを参考に、製薬協バイオ医薬品委員会で検討した製造工程のモデルケースの例が示されました。Critical Quality Attributes (CQA)をプロセス開発研究と過去の製造データに基づくリスクで評価し、培養工程からは生産培養を、精製工程からはイオン交換クロマトグラフィーを例にとり、ECsを具体的に承認申請書に記載した例が説明されました。
 最後にBiogenのPatrick Swann氏からLCMを見込んでECsを設定する2つのシナリオが提示されました。1つは原薬の品質試験項目を生産培養およびろ過工程の工程管理と重複する内容で管理してECsを減らすアプローチ、もう1つは工程のインプットパラメータの場合分けをECsとし、LCM管理を容易にする例(Feed Forward control strategy)が紹介されました。
 講演後は演者に加えてFIMEAのNiklas Ekman氏、CFDAのJinzhong Xiang氏が参加し、パネルディスカッションが行われました。今回初参加のCFDAのJinzhong Xiang氏からもICHおよびECsに対する中国当局の考え方やLCM、バイオシミラーについての発言等もあり、活発な意見交換が行われました。

Session 3-2: ICH Q12 Update:
Established Conditions for Specifications: Relationship with Analytical QbD

Session 3-2では国立医薬品食品衛生研究所の石井明子氏、PMDAの再生医療製品等審査部の岸岡康博氏の司会のもと、規格および試験方法に関するECsの設定に関して議論がなされました。
 冒頭ではPMDAの再生医療製品等審査部の藤田理恵氏より、規格および試験方法に関して現状の承認書での(日本薬局方の記載ルールに従った)記載の例が提示され、オフロキサシンを例にとり、試験法のPerformanceを元にした記載案と、手順を最適化した記載案の2つの修正された記載案が示されました。 現在のICH Q12のドラフトに基づき、ECsは試験法のPerformanceに影響しうるものが含まれ、記載の程度は当該試験法に関する頑健性などの知識の量により変化しうることが説明されました。
 続いて、RocheのChristof Finkler氏から、Analytical QbDの基本的な考え方や試験法のPerformanceに影響しうる因子や頑健性の検討の方法が提示され、それらに基づき試験法に関する知識の程度に応じた3つのEC記載のシナリオが提示されました。QbDの知識が十分に蓄積されている先進的な記載では、試験法に必要とされるPerformance範囲内であれフレキシブルに試験法が変更できる記載などが提案されました。
 参天製薬の野々山輝氏から、G-CSF製剤のバイオアッセイ、力価試験法を例にとって、現状の承認書相当の記載例が紹介され、記載の詳細さから変更管理が困難であることなどが説明されました。この困難を解決するため、製薬協バイオ医薬品委員会で検討した、より最適化した記載案、Performanceベースの記載案という2つの記載案が紹介されました。
 演者以外に、FDAのSarah Kennett氏、RocheのWassim Nashabeh氏、BiogenのPatrick Swann氏が加わり、パネルディスカッションが行われました。その中では、薬局方と承認書やECsとの関係や、試験法の測定原理をECsとすべきかなどが議論され、FDAなど当局側からも試験法の詳細な情報を要求している現状から、ECsのもとで審査や管理が変わることへの期待が伝えられました。

まとめ

今回の「CMC Strategy Forum Japan 2016」の開催期間中、各Sessionで活発な議論が壇上のパネリストだけでなく会場の聴講者を交えて行われた後、Global Biotech ExpertsのNadine Ritter氏から2日間のForum期間中の発表と議論のまとめが報告されました(当日の発表スライドは、後日CMC Strategy Forum Japan 2016のHPに掲載される予定です)。
 このグローバル会議が、今後も日本で継続的に開催され、バイオ医薬品の研究開発の促進とCMC領域の活性化の一助になるように、製薬協として支援を続けていきたいと思いますので、みなさんのご支援をよろしくお願いいたします。
 なお、次回の「CMC Strategy Forum Japan」は、2017年12月4、5日開催予定ですので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

バイオ医薬品委員会 大澤 寛、西村 啓、宮武 佑樹、山田 正敏、松本 法幸

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