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「第20回 省エネ・温暖化対策技術研修会」を開催
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2.エネルギー政策の動向

省エネルギー政策のパラダイムシフトに向けて、国は、(1)原単位改善の促進、(2)エネルギー管理の単位の拡大、(3)サードパーティの活用、という3つの論点に焦点を当てて新たな省エネルギー政策の検討を進めています。

(1)原単位改善の促進

従来の「原単位の年平均1%改善」に加えて、業界ごとの状況を考慮した新たな指標「ベンチマーク」を設定し、事業者の業界における客観的な位置付けに基づいた取り組みを促しています。
 他方で、現在、ベンチマーク制度の導入業種が製造業中心であることから、2015年11月の官民対話での総理指示を受けて、今後は流通・サービス業への拡大を進めていきます。
 また、2016年度から開始された「事業者クラス分け評価制度(SABC評価制度)」は、省エネルギーの取り組み状況に応じて事業者をクラス分けし、国はそれぞれのクラスに応じたメリハリのある対応を行います。具体的には、省エネルギーの取り組みが進んでいる優良事業者を経産省WEBサイト上で業種別に公表するとともに、取り組みが停滞している事業者に対しては、注意喚起文書を送付し、必要に応じて、報告徴収、現地調査、立入検査などを実施します。
 今後は、優良事業者の称揚をより効果的なものとするとともに、停滞事業者については、支援制度の活用も含めてより実効性のある是正措置を検討します。

(2)エネルギー管理の単位の拡大

「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(通称「省エネ法」)」の体系は、2008年度に工場・事業場単位の規制から事業者単位の規制に移行しましたが、今般の省エネルギーの取り組みが、個々の事業者の枠を超え、業界、サプライチェーン、グループ単位に拡大してきています。
 今後は、IoTなどの技術を活用した新しい生産プロセス導入の進展に伴って、事業者間の連携はさらに活発化し、エネルギーの管理の単位が拡大していくことが予想されることから、個々の事業者としての省エネルギーの努力に加えて、個々の事業者を超えた省エネルギーの取り組みを促進する制度設計を検討します。

(3)サードパーティの活用

サードパーティの活用について、中小企業や家庭といった直接的に規制や支援のアプローチが難しい部門に対しては、これまでトップランナー制度によって、メーカーに個々の機器や建材の省エネルギー性能の向上を求めることで間接的に省エネルギーの取り組みを促してきました。
 他方で、実際にエネルギーを消費している当事者だけでなく、その当事者に間接的に関与する者(サードパーティ)の活用によって省エネルギーのポテンシャルをさらに深掘りできる可能性があることから、サードパーティに適切な動機を与え、省エネルギーの取り組みを活性化させる新たなアプローチを検討します。こうしたアプローチは民間事業者の省エネルギービジネスの創出・拡大に寄与することにもなります。
 具体的には、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の自律的普及を図るため、2020年度までに提供する住宅の過半数をZEH化することを宣言した工務店・ハウスメーカー・設計事務所などを「ZEHビルダー」として登録し、登録されたZEHビルダーが、設計、建築したものに限ってZEH補助金を交付するとしており、サードパーティであるZEHビルダーの活動を通じたZEHの普及・拡大を促進していきます。
 また、エネルギーの小売全面自由化の中で多様な製品・サービスが登場し、需要家のエネルギーの使い方は大きく変化することになると考えられることから、自由化の環境下においても需要家が適切に省エネルギーを推進できる環境整備を行う必要があります。そのため、需要家と接点をもつエネルギー小売事業者が、省エネ法で需要家への情報提供の努力義務を求められていることも踏まえ、サードパーティとして活用することを検討します。

3.おわりに

省エネルギーの推進は、わが国のエネルギー需給の安定化に資するだけでなく、事業者・家庭のエネルギーコストの低減、事業者の生産性向上にも資するものです。
 今後とも、政策分野に応じて、法律、予算、税など、適切な支援措置と規制措置を講じながら、徹底した省エネルギー社会の実現に向けて取り組んでいきます。

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