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「第7回 環境技術研修会」を開催
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震災を教訓とした防災対策

震災後、防災対策の見直しとして、災害時は携帯電話が一斉に使用できなくなるので、無線機を各部署に設置し、連絡手段を確保しました。災害から身を守るには、正確な情報をいち早く入手することが非常に重要ですから。
 避難ルールの見直しは、津波到達予想時刻までに時間が十分ある場合は安全な高台まで避難し、時間がなく高台への避難が間に合わない場合は、建物各所の2階以上に設置した緊急避難場所へ避難することにしました。緊急避難場所には、孤立することも考え、数日分の食料も準備しています。
 震災前から防災訓練は行っていましたが、震災後は津波からの避難訓練も行うようにし、各自の職場から高台まで何分で避難できるか確認しています。避難中に津波に呑まれないようにするためには、津波到達予想時刻の情報をよく聞き、最適な避難場所を瞬時に判断しなければなりません。
 また、工場には毎日のように新しい業者が入場しますが、これまで行っていた業者への安全教育の中に、津波避難時の対応、避難場所の教育も含めるようにしました。
 今回、当工場にいた従業員は全員避難でき、助かりました。このような大きな災害では、設備の被害状況や緊急停止させた設備の処置も気になりますが、まずは安全な場所に避難し、自分の命を守ることが何よりも優先であることを全社で確認しています。

●● 氏

■講演4

「国内におけるPM2.5の実態と対応」

埼玉県環境科学国際センター 大気環境担当 長谷川 就一

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PM2.5の環境基準

大気汚染物質には、二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOX)などのガス状物質と、液滴や固体として浮遊している粒子状物質があり、人々の健康や生活環境を守るうえで維持されることが望ましい基準として、「大気汚染に係る環境基準」が定められています。
 日本では従来、浮遊粒子状物質(SPM)と呼ばれる粒径10μm(マイクロメートル)以下の粒子に環境基準が設定されていましたが、粒径2.5μm以下の粒子濃度と、呼吸器疾患や循環器疾患による死亡率や発症率などとの間に関連性がみられることが、アメリカ、ヨーロッパを中心に疫学研究によって明らかとなってきたため、PM2.5についての環境基準が1997年にアメリカで、2008年に欧州連合で定められ、日本でも2009年に定められました。
 日本のPM2.5の環境基準値は、年平均値が15μg/m3以下(長期基準)、かつ日平均値が35μg/m3以下(短期基準)となっています。長期基準は比較的低濃度であっても長期的な曝露によって慢性的な健康影響を受けるリスクを抑えるためです。一方、短期基準は、高濃度曝露によって急性的な健康影響を受けるリスクを抑えるためです。ただし、一時的に環境基準を超えれば直ちに健康影響が現れることを意味するものではありません。
 2013年に中国で極めて高濃度のPM2.5が観測され、中国で生活する人々の健康への影響だけでなく日本で生活する人への影響が懸念され、社会問題となったことを踏まえ、環境省は日平均値70μg/m3を暫定指針値とし、これを超えると予測される場合は注意喚起をすることとなりました。夏季にしばしば発令される光化学スモッグ注意報は、法令に基づいた「注意報」であり、発令される場合は光化学オキシダントによる急性影響(目や喉への刺激や痛み、呼吸困難など)が現れるおそれがあります。一方、PM2.5については法令に基づかない「注意喚起」であり、急性影響が現れる濃度レベルについては十分に知見が得られているとはいえず、参考情報として注意するというものです。

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