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「2016 ライフサイエンス知財フォーラム」をバイオインダストリー協会と共催
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2016年2月22日にソラシティカンファレンスセンター(東京・千代田区)において、製薬協と一般財団法人バイオインダストリー協会との共催で、「2016 ライフサイエンス知財フォーラム」を開催しました。今回の知財フォーラムは、知的財産高等裁判所設立10周年の記念すべき年に「ライフサイエンス産業発展のための強い特許と紛争処理環境の変化」というテーマに対し、約300名の参加者を迎え、産学官代表の方々にそれぞれの立場で、講演・議論していただきました。当日は、ライフサイエンス産業発展のための特許制度、紛争処理のあり方について活発な議論が行われました。本稿では、講演内容およびパネルディスカッションの概要を報告します。

会場風景
会場風景

相澤英孝氏

基調講演 1

国際的視点からの特許権の保護

一橋大学 国際企業戦略研究科 教授 相澤 英孝

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グローバル時代である現在の知的財産政策について考えてみましょう。  発展途上国時代の知的財産政策は、外国企業による市場支配、ライセンス料の支払いなどの懸念から消極的なスタンスでした。経済が発展すると、市場において優越的地位を築き、外国企業からライセンス料を取るという構造に変わってきます。ここが知的財産政策の基本の変わり目です。
 知的財産制度も含めて法制度は、基本的に、自国のみを考慮して設計されています。しかしながら、知的財産制度では、どこの国で裁判をするかが当事者によって選択され、制度の競争が起こるため、制度そのものに対するグローバルな視点が欠かせません。
 特許制度の現状をデータで見てみましょう。
 日本における特許侵害訴訟件数はアメリカに比べてはるかに少なくなっており、対国内総生産(GDP)比でみると、フランスよりも少ない状況です。これに対して、ドイツは対GDP比ではアメリカをしのいでいます。訴訟地としてドイツが選択されやすいことがわかります。
 日本での特許侵害訴訟における特許権者の敗訴率は8割と非常に高くなっています。主要国でみると、ドイツやアメリカで特許権者の勝訴率が高くなっています。損害賠償をみると、2004~2013年の日本での損害賠償額の最高額は2010年の17億8620万円にすぎないのに対し、アメリカでは2012年に11億6900万ドル(1285億9000万円。1ドル110円で換算)の損害賠償が認められています。すなわち、アメリカでは特許権がきちんと保護されている状況で、損害賠償が特許侵害の抑制に寄与していると考えられます。

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