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日本医療研究開発機構(AMED)の発足について
医療分野の研究成果の円滑な実用化に向けた司令塔の設立
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3. AMEDの組織

現在公表されているAMEDの組織図は3部門から構成されています[3]。具体的には、管理部門(経営企画、総務、経理の3部)、支援部門(研究公正・法務、知的財産の2部)、事業部門(戦略推進、産学連携、国際事業、バイオバンク事業、臨床研究・治験基盤事業、創薬支援戦略の6部)からなっています。
 そのうち創薬支援戦略部については、すでに2013年5月から先行稼働し実績も上げている創薬支援ネットワーク(2015年3月末までは独立行政法人 医薬基盤研究所創薬支援戦略室が本部機能を担う。2015年1月時点で支援実施プロジェクト22件が公表されている)が移管される形となります。事業部門については、組織の縦割りの弊害が生じないよう横串を通すような形での事業展開が行われる見通しであることが強調されています。
 なお、知財の維持管理の専門家や生物統計分野の専門家などは人材不足が指摘されていることから、これらの人材不足が組織の機能発揮に悪影響を与えることのないよう、産業界も含めた関係者が協力していく必要があります。また、医薬品の場合、有効性・安全性の最終的な見極めや新たな治療法としての可否判断は臨床試験に基づくことから、アカデミック・リサーチ・オーガニゼーション(Academic Research Organization、ARO)機能を含めた臨床研究・治験基盤事業も重要です。

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参考資料3 末松理事長予定者説明資料(健康・医療戦略参与会合:第9回)http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai9/gijisidai.html

4. 予算規模について

2015年1月14日に閣議決定された平成27年度政府予算案のうち、医療分野の研究関連予算のポイントという資料によると、その規模は1,248億円(内訳:文部科学省598億円、厚生労働省474億円、経済産業省177億円)で、前年比2.7%の増額となっています[4]
 このうち、オールジャパンでの医薬品創出関連の予算額は256億円(AMED外のインハウス研究45億円を含む)と記載されています。この予算規模については、一部アメリカの医療分野の研究開発予算に比較して小規模であるとの指摘がありますが、厳しい財政事情の中で着実に増額が図られていることを考えると、評価すべきです。また、今後の人材育成の進捗なども勘案しながら行われると思われる組織規模の拡大とバランスが取れた予算の将来的な伸びや発展に注目・期待しています。

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参考資料4 平成27年度医療分野の研究開発関連予算のポイント http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/siryou/pdf/h27_yosan.pdf

5. 業務について

AMEDに求められる業務としては、(1)医療に関する研究開発の実施、(2)産業化へ向けた支援、(3)国際戦略の推進、に大別されています。
 このうち、医療に関する研究開発の実施については、プログラム・ディレクター(Program Director、PD)やプログラム・オフィサー(Program Officer、PO)などを活用した研究マネジメント機能と、適正な研究実施のための監視・管理機能の2つが挙げられています。これらの機能は、優れた基礎研究の成果を臨床研究・産業化につなげる一貫したマネジメントといった面や研究不正防止といった面から、適正な研究実施のためには不可欠なものであり、公的機関にこのような機能・組織が組み込まれた意義は大きいと考えられます。
 また、産業化へ向けた支援については、知的財産取得に向けた研究機関への支援機能や実用化に向けた企業連携・連携支援機能が挙げられています。産業化に向けて知財面の管理の重要性については業界側も健康・医療戦略参与会合などで提言してきたものであり、また医薬品の知財は特殊性も有していることから、本件機能面の発展を期待するとともに、業界側としても知財面でのAMEDとの十分な連携・支援にいっそう心掛ける必要があると考えられます。
 実用化に向けた企業連携・連携支援機能としては、医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency、PMDA)と連携した有望シーズの出口戦略の策定・助言や、企業への情報提供・マッチングといった業務が挙げられており、社会への還元という目標に向け、レギュラトリー・サイエンスの視点からも、優れた基礎研究の成果がいち早く医療現場に還元できるような環境を準備していることが注目されます。

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