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イギリスにおける医療技術評価(HTA)に関する議論の動向
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NICEによる費用対効果評価方法と最近の評価状況

NICEが評価する医療技術の費用対効果は、図1の通り質調整生存年(Quality Adjusted Life Year、QALY)あたりの費用に基づき、1QALY追加で得るために追加で支払う費用の上限(これを閾値と呼ぶ)を、20,000〜30,000ポンド(1ポンド183.28円換算[2]で約370万円〜約550万円)を目安として意思決定します。たとえば、ある医療技術の費用対効果が閾値以下(30,000ポンド/QALY以下)であれば、費用対効果に優れると判断され、NICEガイダンスがNHSにおける当該医療技術の使用を推奨する可能性が高くなります(費用対効果は、値が小さいほど費用対効果に優れる)。逆に費用対効果が30,000ポンド/QALYを超えるのであれば、費用対効果に優れないとしてNICEガイダンスは使用を推奨しない可能性が高くなります。

mark [2]
日本銀行 報告省令レート
(2015年1月分)

図1 NICEによる費用対効果評価方法

図1 NICEが費用対効果を判断する費用と質調整生存年の関係

出所 : JAPIC薬事研究会(2012年7月3日)での葛西(東)美恵氏が使用したスライドを一部改変

NICEの評価プロセスである単一技術評価(Single Technology Appraisal、STA)は、通常、図2のようなステップを経て、評価結果をガイダンスの形で公表しています。評価に要する期間は1年程度かかっているようです。
 NICEの評価は薬事承認の一連のプロセスからは切り離されています。NICEがすべての医薬品や医療技術を評価するわけではなく、評価数は年間約20ガイダンスとなっています。評価対象は医薬品であれば薬事承認を得ていることが前提となり、使用に地域差がある治療薬や国の医療財源に大きく影響を及ぼす治療薬などで、保健省がその対象品を絞り込んでいます。

図2 NICEによる評価のステップ(STAの場合)

図2 NICEが費用対効果を判断する費用と質調整生存年の関係

出所 : NICE Guide to the single technology appraisal process (Issue date: October 2009)を基に
    国際委員会 欧米部会 英国ワーキンググループが作成

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