承認申請時の電子データ提出に伴い,実務的通知ではADaMデータセット及びプログラムの解説を目的としてデータガイドの提出が求められている。また,技術的ガイドの中で紹介されているように,データガイドを作成する際にはPhUSE *から公開されている「Analysis Data Reviewer’s Guide Completion Guidelines」が参考になる。しかし,英語文書であり理解にはある程度の時間を要すること,FDA申請が念頭に置かれているため日本語データなどPMDA申請に特有の要件には別途対応を考える必要があることなどの懸念点がある。
そこで,医薬品評価委員会データサイエンス部会では,「Analysis Data Review’s Guide Completion Guidelines」の日本語での要約及びPMDA申請におけるデータガイド作成時の留意事項をまとめた解説書を作成した。また,実務的通知,技術的ガイド及び申請電子データに関するFAQに記述されているデータガイドへ記載すべき項目をどのセクションに記載するのかを,マッピングリストとして提案した。
本解説書が「Analysis Data Review’s Guide Completion Guidelines」理解促進の一助となり,適切なデータガイドの作成および規制当局間とのコミュニケーションに役立てば幸いである。
* PhUSE (Pharmaceutical Users Software Exchange): ヨーロッパの統計プログラマーのカンファレンスから始まった非営利団体である。データマネージャ,生物統計家,統計プログラマーなどの業務を包括するトピックを扱うグローバルなプラットフォームとなっている。
データサイエンス部会
2015年度タスクフォース2 サブチーム2
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