医薬品評価委員会 ICH E17の理念に基づく国際共同治験成績を用いたCTDの構成

データサイエンス部会

2023年8月

ICH E17ガイドライン「国際共同治験の計画及びデザインに関する一般原則に関するガイドライン」は,2017年にICH Step 4合意し,2018年に日本では薬食審査発第0928010号(Step 5)が発出された。現在,多くの国際共同治験(MRCT)が実施され,その結果に基づき,多くの医薬品が製造販売承認を得ている。しかしながら,ICH E17の理念に基づき作成された申請資料(CTD)はほとんどなく,多くがICH E5の理念に基づき,まず申請国/地域の結果に注目し,そのうえで他の地域又は試験全体との類似性を評価している。

本報告書は,ICH E17の理念に基づいた多角的・体系的な評価方法について理解を深めることを目的とし,小宮山氏らが提案した3₋Layer Approachのフレームワーク注を用いて,MRCTの結果を評価する方法及びCTDでのまとめ方を提案している。

本報告書がICH E17の理念に基づくMRCTの結果の解釈及びCTD作成の普及につながる一助になれば幸いである。

日本製薬工業協会 医薬品評価委員会
データサイエンス部会2022年度タスクフォース2-2 E17サブチーム

注: Komiyama O, Hiro S, Isogawa N, et al. (2013) Evaluation of Data for Multi-Regional Trials: A Three-Layer Approach. Applied clinical trials, vol 22, Issue 11.

ICH E17 の理念に基づく国際共同治験成績を用いたCTD の構成(4.1 MB)

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