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新学習指導要領におけるくすり教育 - 高校生向けDVD -
第7回「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」結果概要


新学習指導要領におけるくすり教育 - 高校生向けDVD -
くすりの適正使用協議会 くすり教育委員会 副委員長 河原敏明 氏

第7回「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」結果概要
製薬協広報委員会 副委員長 河村真 氏
解説講演(要旨)

製薬協広報委員会は2012年10月29日、くすりの適正使用協議会 くすり教育委員会 河原敏明副委員長による「新学習指導要領におけるくすり教育-高校生向けDVD-」の講演および製薬協広報委員会 河村真副委員長による、第7回「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」結果概要の発表を行いました。講演および発表の要旨は以下の通りです。


●講演1 新学習指導要領におけるくすり教育 -高校生向けDVD-
くすりの適正使用協議会 くすり教育委員会 河原 敏明 副委員長

くすり教育の背景と流れ
 2000年にWHO(世界保健機関)がセルフメディケーションの必要性を提唱しました。WHOはセルフメディケーションを、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当すること」と定義しています。つまり、軽い風邪などの場合には、自分の判断で休養したり、OTC医薬品(一般用医薬品)を購入したりして手当することです。そのためには自分で購入する医薬品が安全で安心して使える必要があり、また必要な知識がないと適切に判断して対応することができません。
 このような背景のもと、厚生労働省は、2009年の薬事法改正でOTC医薬品の販売制度を見直し、OTC医薬品は、安全の度合いなどにより、注意が必要なものから順に第1類、第2類、第3類の3種類に分けられました。そして、その分類によって専門家のかかわり方、陳列の方法も変更され、スーパーやコンビニエンスストでも医薬品販売業の許可をとり登録販売者がいれば、薬剤師がいなくても第2類、第3類の医薬品が販売できるようになりました。このようにOTC医薬品がより身近になって、生活者自身がセルフメディケーションを行える環境が整ってきたことから、今までよりさらに自分の健康を判断する力やくすりの知識を身につける必要が出てきたのです。
 しかし、子どもたちのくすりの使用実態を調査した結果では、まだまだ間違ったくすりの使い方をしているのが現状です。

学習指導要領の改定と学校薬剤師のかかわり
 このような流れを受けて、文部科学省では、2008年の中央教育審議会で、中学校でのくすり教育の新規追加と高等学校でのより専門的な教育へのレベルアップが答申され、同年発表された新学習指導要領に反映されました。
 この新しい学習指導要領に基づいて2012年4月から中学校でのくすり教育が義務化され、高等学校では、2013年度から学年進行でより踏み込んだ内容の医薬品教育が実施されることになっています。
 くすりの適正使用協議会は、学校薬剤師の先生方にくすり教育にかかわっていただき、保健学習の実施主体者である保健体育教諭とコーディネーター役の養護教諭との三者の連携によって、より魅力的なくすり教育が実現できるよう、2007年から養護教諭や学校薬剤師の先生方を対象としたくすり教育出前授業を実施しています。また中学校の新しい学習指導要領にそった授業の組み立て方を紹介した「くすり教育のヒント」という冊子も発行しています。

3団体による医薬品教育用DVD教材の作成と配布
 そして今回、学習指導要領の改定に伴い、2013年度から高等学校の医薬品教育がより専門的になることを受けて、医薬品教育に携わる先生方の支援を目的に、従来より中学校のくすり教育の支援に取り組んでいたくすりの適正使用協議会を中心に、日本製薬工業協会、日本OTC医薬品協会の3団体が、それぞれが持つ素材を持ちより、共同で高校生向けの医薬品教育用DVD教材を作成しました。
 DVD教材は、新しい学習指導要領に準拠し、視覚に訴える動画や写真、アニメーションを用いて、わかりやすい内容としました。
 この教材は、ご協賛いただいた公益社団法人日本薬剤師会へ提供し、所属の学校薬剤師を通じて全国約5,000校の高等学校に無償で配布します。その際、内容の説明や利用の指導を行っていただくことで、高等学校の医薬品教育に関しても学校薬剤師の先生方に積極的にかかわっていただくきっかけになればと願っています。

●講演2 第7回「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」結果概要
製薬協広報委員会 河村 真 副委員長

調査実施概要
 この調査は、1996年から開始し、今回で7回目になります。調査の目的は、医療用医薬品や製薬産業に対する理解・信頼感を高めるための広報活動の基礎資料とするためです。主な調査項目は、「処方薬の情報とイメージ」「製薬産業のイメージと期待」「新薬開発・治験についての意見、考え方」です。では、いくつか調査結果をご紹介します。

調査内容

  • 医師・薬剤師からの説明程度は、「処方薬について説明を受けている」が全体の93%であった。
  • 説明の内容のうち、時系列で伸長率が大きいのは「ジェネリック医薬品」であった。
  • 患者側からの質問内容は前回に引き続き「薬の副作用」が最も多かった。
  • 処方薬の誤使用経験率は減少傾向であった。
  • 副作用の経験率は、10年の調査と変わらず、全体の4割弱であった。
  • 処方された薬のメーカー名の認知度で「多少」以上知っているのは64.3%であった。
  • 処方された薬のメーカー名の認知経路は「薬の包装にある製薬会社のマクと「インターネットで調べて」が最も多かった。
  • 入手したい処方薬情報で、患者側の入手意向と医師・薬剤師が提供する情報との間でギャップが特に大きいのは、「薬の副作用」「薬の飲み合わせの注意」であった。
  • 「新薬」と「ジェネリック医薬品」の選択意向では「ジェネリック医薬品」認知者の46.7%が「選択したい」であった。
  • 「新薬」の選択理由は「品質と信頼」で、「ジェネリック医薬品」の選択理由は「価格」が一番多かった。
  • 「総合的にみて処方薬は信頼できる」は全体の約9割であった。
  • 製薬産業を「信頼できる」と85.6%が評価した。
  • 企業の倫理性、消費者への姿勢が信頼形成に大きく影響している。
  • 全体の80%弱の人が製薬会社から「情報を入手したい」意向を示している。
  • 情報入手意向者の約6割が「自分がもらっている薬について」の情報を製薬会社から得たいと思っている。
  • 「長い年月や莫大な費用をかけても新薬開発は必要」と答えた人は92.6%であった。
  • 治験について「ある程度知っている」は41.1%、「治験という言葉は知っている」を合わせると認知率は86.4%となった。
  • 治験の認知経路は「製薬会社ホームページ」が最多で増加傾向にある。
  • 「治験は新薬開発にとって必要不可欠」と考えている人は63%であった。
  • 「治験に参加してもよい」は4割で、特に20代、40代が多かった。
  • 治験に参加してもよい理由は「社会に役立つ」が61.8%であった。
  • 治験に参加したくないと思う理由は「不安がある」が一番だが、年々減少している。
  • 「どのような病気に効く薬を作ってほしいか」という質問に対しては「がん」に希望が集中した。

 以上、この結果を踏まえて製薬協の広報委員会活動に生かし、産業理解、新薬、治験の啓発をしていきたいと考えています。


以上が今回のフォーラムの要旨でした。

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