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「第27回製薬協政策セミナー」を開催
日本経済再生に向けたイノベーションの創出
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菱山 豊 氏

■ パネリスト講演1
日本医療研究開発機構の現状と展望

日本医療研究開発機構 執行役 菱山 豊

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アカデミアの現状と支援プログラム

私たち日本医療研究開発機構(AMED)はこの4月に発足しました。その背景から説明します。まず、日本のアカデミアの現状ですが、基礎研究、臨床研究とも高いレベルにはあるものの、国際的な順位が下がってきています。また、日本の製薬および医療機器産業を見てみますと市場規模はそれぞれ世界の1割程度を占めています。
 こうした中で、日本のアカデミア発の医薬品も上市されており、最先端のバイオ技術を活用した抗体医薬や、最先端のライフサイエンス技術を活用した分子標的薬も含まれています。
 日本の審査体制について、以前はいろいろと批判もありましたが、最近では非常に強化され、審査のラグはゼロになっています。
 アカデミアへの開発支援も進んでおり、たとえば文部科学省の橋渡し研究支援推進プログラムは平成19年に始まりました。当時は大学病院から新薬が出ないのではないかといわれていましたが、このプログラムの成果として治験届け提出が42件、保険収載(適用)が7件生まれ、1つのパイプラインができあがりました。
 また、厚生労働省による難治性疾患克服研究事業では、治験が終わり、承認申請段階まで進んだものが6件あり、また企業でも引き受けてもらっています。希少難病については市場性が小さく、企業が引き受けにくいという声もありますが、AMEDを訪れた海外の大手企業も、これらの研究は新しい創薬につながる重要なもので、他の疾患にも適応拡大できる可能性があると強い関心を示していました。

AMEDの機能と予算について

昨年、健康・医療戦略推進法と日本医療研究開発機構法が成立、審議の過程において国会でもアカデミアでも高い関心を集めました。この法律に基づき、総理大臣を本部長とする健康・医療戦略推進本部が設置され、「健康・医療戦略」と「医療分野研究開発推進計画」が策定されています。この「医療分野研究開発推進計画」に沿ってAMEDが事業を進めていくトップダウン型の政策になっています。予算についても推進本部が全体の配分方針を決定し、各府省が概算要求する前に推進本部が総合的な予算要求配分を調整しています。一方でボトムアップ型の基礎研究も大事ですので、文部科学省の科研費についてはこれまで通り維持する形となっています。
 この予算配分の方針に基づき、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省が予算を要求し、3省からAMEDに予算が補助金等として交付されます。従来の縦割りを脱し、AMEDとして1つにまとめる形となりました。
 AMEDでは、プログラムディレクター(PD)、プログラムオフィサー(PO)等を中心にしっかりとした研究開発のマネジメントを行っていこう、また産業化に向けては知的財産取得に向けた研究機関への支援を行っていこうとしています(図4)。AMEDには関係省や独法、大学、企業などから人材を集結、また専門的、たとえば医師も全体の1割、30人ほど集まっています。AMEDの中長期計画では、具体的な数値目標を設定し、平成27年からの5年間で進めていく計画です。
 現場の研究者の方々から研究費の使いにくさを指摘されてきましたが、その機能的運用として、末松理事長名で改善の内容の解説をHPに掲載しているので、是非ご覧ください(「研究費の機能的運用について」を参照)。その他、非常に多くの事業があるため公募時期の一覧をHPに掲載したり、研究者に対するワンストップサービスにも取り組もうとしているところです。希少難病に関する新しいプロジェクト、製薬企業の化合物ライブラリーを活用したDISC、官民共同による臨床検体を用いた創薬標的探索など、新しいことにも取り組んでいます。
 平成28年度の予算要求ですが、AMED対象経費全体としては1,515億円が要求されています。今後、12月の政府予算原案に向けて調整されます。特にゲノム医療については、ゲノム医療実現推進協議会が開催され、ゲノム医療実現に向けた体制整備や実用化に向けた研究開発を推進していくこととなっており、それに向けた予算が要求されています。
 AMEDは、強力なマネジメントでアカデミアと産業界の連携・協力を促進したいと考えています。

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