医薬品評価委員会 臨床試験の質の管理に対するAI適用の予備的検討 ~ AIも仲間にしたQuality Cultureの醸成を目指して ~
データサイエンス部会
2025年12月
製薬協DS部会は、2022年度および2023年度に複数のAIプロトタイピングを実施し、その成果を公表してきた。本成果物はその続編であり、検討開始当時はICH E6(R3)Step 4の公表が間近に迫っていたことから、「AIが臨床試験の質の管理にどのように貢献できるか」に着目し、以下の2つのプロトタイピングを実施した。
- Critical to Quality Factorsの特定支援
- 試験実施計画に基づくCriticalな疑義事項の検出
これらの検討を通じて、臨床試験の質の管理におけるAIの有用性が示唆されるとともに、Human-in-the-Loopの重要性が再認識された。さらに、AIと人間の役割分担による協働体制の有効性も示された。
本検討は、AIを臨床試験業務に取り入れる実践的な試みの一例である。また、本書は筆者らが試行錯誤しながら検討を進めた過程を記録した資料でもあり、成果物のまとめに至るまでの実施内容や思考の流れを追体験できるものである。
日本製薬工業協会 医薬品評価委員会
データサイエンス部会 2024年度タスクフォース1-2
