製薬協 Co-creationミーティング
製薬協 Co-creationミーティング
製薬協初の“Co-creationミーティング”開催!
委員長・役員・事務局が一堂に会し、産業ビジョン2035実現に向けて議論
2025年7月25日、製薬協史上初となる「Co-creationミーティング」を開催しました。16の委員会の委員長、製薬協役員、事務局が一堂に会し、「産業ビジョン2035」やアクションプランの実現に向けた取り組みをひざ詰めで議論・共有。宮柱明日香会長(2025年5月会長就任)のリーダーシップのもと、製薬協がさらに一体となって前進するための重要な布石となりました。以下に、本会議の模様や議事内容を紹介します。
“Co-creation(共創)”の力で
未来を切り拓く
木下賢志理事長は冒頭の挨拶で、「製薬協は委員会が個別に動くのではなく、一体となることが重要。今日のような機会を持てたことを嬉しく思います」と述べました。
続く宮柱会長によるプレゼンテーションでは、「この会は私自身の強い思いから実現したものです。皆さんの力を結集し、製薬協を“共創の場”として進化させたいと考えています」と語り、2月に発表された「産業ビジョン2035」を“羅針盤”と位置づけました。
また、「私たちは変われる。変えていける。その確信を持って今日ここに立っています。ビジョンやアクションプランは掲げるだけではなく、前進していく姿を製薬協として見せていくことが大事で、それを実現するためには皆さんの力が必要です」と呼びかけました。
各委員会の現在の取り組み、
可視化された共創の可能性
全体ディスカッションでは、製薬協 石田佳之常務理事のファシリテーションのもと、16の委員会がそれぞれ、産業ビジョン2035の3本柱(Innovation/Access/Trust)を軸としたアクションプランにおける重点的な取り組みを共有し、共創の可能性についても活発な議論を交わしました。
Innovation
- • 研究開発委員会
アカデミアの技術活用を提案。製薬企業が持つTPP(ターゲットプロダクトプロファイル)を提示し、連携強化を目指す。 - • 医薬品評価委員会
臨床試験の重要性を強調。創薬エコシステムの中核として、評価体制の強化を提案。 - • 知的財産委員会
イノベーション推進タスクフォースの設立や、データ保護制度の法制化など、知財戦略の強化を目指す。 - • バイオ医薬品委員会
国内生産体制整備に向け、「人材とマテリアル」の課題を提起。創薬から生産までの連携の必要性を示す。 - • 品質委員会/ICHプロジェクト
国際的な規制調和を推進。「日本独自のルール」の見直しによるドラッグラグ・ロスの解消を目指す。 - • 産業政策委員会
すでに存在する数多くのタスクフォースで他委員会と共創が始まっている。薬価制度や税制関連の政策提言などが委員会独自の領域。
Access
- • 国際委員会
海外当局への働きかけの重要性を強調。グローバルなアクセス改善に向けた取り組みを推進する。 - • 薬事委員会
厚労省との連携経験を踏まえ、すでに始まっている共創の重要性を語る。制度設計への貢献を目指す。 - • 流通適正化委員会
「薬価と流通は車の両輪」と位置づけ、産業政策委員会との連携で安定供給と価格制度の課題解決に取り組む。
Trust
- • 製品情報概要審査会/コード・コンプライアンス推進委員会
「トラスト(信頼)」を軸に、適正なプロモーションと情報提供の徹底を表明。 - • 環境問題検討会
カーボンニュートラル実現に向け、全委員会との共創を呼びかけ。持続可能な産業としての信頼構築を目指す。 - • 広報委員会
製薬産業が魅力的な基幹産業であることを国民に伝える使命を共有。社会との信頼関係の構築に貢献。 - • くすり相談対応検討会
医薬品情報を正確かつ公正に提供する最後の砦。問い合わせ内容の複雑化に伴って発生する課題を検討し、対策を練って提言していく。 - • 患者団体連携推進委員会
治験情報へのアクセスや情報提供のあり方などについて、患者団体と連携してwin-winとなるような関係性を構築していく。
全体のネットワークが可視化されていきました。委員会の壁を越えた連携こそが、ビジョン達成の鍵であることを参加者全員が再認識する時間となりました。
製薬協の次なる一歩へ
最後に、木下理事長からは、「製薬協の価値を最大限に発揮するためには、事務局機能の強化が重要です。必要な支援や改善点があれば、ぜひ率直にお知らせください。皆さんの活動を継続的に支えてまいります」と述べました。また、宮柱会長は「人と人をつなぐ力を活かし、製薬協の共創を推進していきたいと思います。皆さんとタッグを組めるのを楽しみにしています」と締めくくりました。
