流通適正化委員会

当委員会の活動スコープは、メーカーからの出庫から医療機関・調剤薬局への納品までに関わる取引の効率化と高質化であるが、医薬品流通は依然として様々な課題を抱えており、安定供給や高質な取引の実現に向けた継続的な改善が求められている。2025年11月5日に開催された第40回「医療用医薬品の流通の改善に関する懇談会」では、薬価を超える仕切価や納入価である逆ザヤ取引が調査報告され、後発品やその他品においてその増加が確認された。保険制度の中で薬価を超える仕切価や納入価は通常とは言えないものの、8年連続の薬価改定に加え、原材料費や人件費、配送費などの高騰が要因と思われ、制度も含めた流通は今までのあり方では持続性が危ぶまれる状況にある。当委員会は制度や国際情勢の変化を待つのではなく、自ら、そして関係するステークホルダーとの協働によって医薬品流通を効率化、高質化しなければならない。現状の流通システムは、将来的に安定供給の維持が困難になるリスクを内包しており、課題が顕在化する前からの能動的な対応が不可欠である。当委員会は、現在の課題解決に加え、将来にわたって持続可能な医薬品流通の実現を考え続ける責務を有する。

活動方針

流通適正化委員会は、医薬品流通が直面する現在の課題解決および将来にわたる安定供給の実現に取り組むことを通じて、医薬品が安定的に届けられる人々の健康な暮らしに貢献することを目指し、活動を推進する。医薬品流通を効率化・高質化し、高品質な医薬品を確実に届け、医療従事者に適切な情報提供・収集を行うため、制度、商取引、情報提供・収集活動、物流について広い見識をもって既成概念に捉われない検討や議論を行う。

重点課題(各部会担当個所)

  1. 将来の医療用医薬品の流通を持続可能なものとする為に、品質確保、安定供給、物流効率化の実現と、健全な市場形成に焦点を当て、商流・物流に係る事項の調査・分析・検討を行う(商物部会)
  2. 医療に関する法律・制度・環境変化について、製薬企業のプロモーション活動への影響を調査分析し、当業界としてあるべき姿とそこに向けた課題について検討・提言する(プロモーション部会)
  3. 診療報酬制度および薬価基準制度を中心とした医療制度等の動向を把握し、医療用医薬品流通へ与える影響を検討・評価する。(医療制度部会)
  4. 特定用符号活用方法を用いた監査・記録・データ連携・効率化等、医療および流通における利活用拡大に向けた検討状況の把握と、メーカー視点での分析、意見の構築を行う。(コード・ICT部会)
  5. 医療用医薬品取引の更なる合理化・標準化に資するために、医療用医薬品流通全体の継続的な動向把握や調査および医療用医薬品取引データ交換システムの取組課題の整理など、必要となる対応を行う。(情報システム専門部会)

取組内容

  1. 「有識者検討会」および「改訂後流通改善ガイドライン」で示された課題を踏まえ、流改懇での議論を基に、流通改善の実現に向けた取り組みを推進する。
    また、物流効率化を図るため、「物流の適正化・生産性向上に関する自主行動計画」の進捗状況と課題を把握・整理する。
    さらに、外部環境や制度・技術の変化を分析し、医薬品取引の透明性・公平性の確保や安定供給および効率化の向上を通じて、持続可能な医薬品流通の実現に向けた提案を行う。(商流物流部会)
  2. 製薬企業のプロモーション活動について、地域包括ケアシステムの推進、医師の働き方改革といった様々な外部環境の変化による影響や1社流通の情報提供やMRとMSLの情報提供活動等についての調査分析を行う。これら調査分析により製薬企業のあるべきプロモーション活動の今後の展開に向け、課題と対応策について、関係団体や製薬協内各委員会とも連携しながら検討・提言を行う。(プロモーション部会)
  3. 中医協をはじめとする各審議会等の議論等に着目し、中間年改定を含む薬価改定や社会保障制度改革および川下環境の変化等の動向を把握しつつ、調査・研究を行い、これらの制度改革等が医療現場や医療用医薬品流通にもたらす影響を検討・評価する。(医療制度部会)
  4. 特定用符号の先進的な利活用を通じた医療安全の確保、トレーサビリティの拡大、業務効率化、記録整備等に向けた動向の把握、未利用施設の動向分析を実施する。加えて、利活用を進める上でのユーザーの課題意識、行政機関による環境整備等にも目を向け、メーカー視点からの論点整理・必要な対応の検討を行う。またDX検討活動として、医薬品・医療機器製品データベース構築の運用に関するサポート、次世代符号情報(二次元コード、RFID等)の検討、対応を行う。(コード・ICT部会)
  5. 医療用医薬品取引データ交換システムに対する更なる合理化・標準化に向けた課題に対し、関係団体との交渉・調整、業界標準マニュアルの改定などに取り組む。また、流通全体および情報化技術の今日的取組を把握し、情報システムの専門的立場から方向性、規制に必要な対応など調査・研究を継続する。2024年11月に稼働を開始したJD-NET第8次システムについて、新旧フォーマット並行運用期間が終了する2027年11月までに各社システム対応が完了するよう卸連を含めた関係団体と連携しながら推進する。(情報システム専門部会)

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