医薬品評価委員会 観察研究における感度分析の勧め 実践編

データサイエンス部会

2019年4月

日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 データサイエンス部会 2016年度タスクフォース2では、2017年に公表した「観察研究における感度分析の勧め 入門編」の続編である実践編と定量的感度分析を行うExcel Tool ESATJを作成いたしました。
近年、国内においても医療情報データベースを用いた観察研究の環境が整いつつあり、製薬企業においても安全監視などに利用され始めています。また、製造販売後調査においてもGPSP省令が改正され、比較対照群を用いる「使用成績比較調査」及び医療情報データベースを用いる「製造販売後データベース調査」も行われるようになっています。
企業が自らの医薬品について行う観察研究、特に比較により因果推論を伴う調査・研究の結果は当該医薬品について何らかの意思決定を生じ得ますが、観察研究に伴うバイアス、不確実性、中でも測定されていない原因によるものは意思決定を困難にさせます。
本書で紹介する定量的感度分析は、このような情報の不足により生じるバイアスについて何らかのエビデンスや仮定から情報を与えることで補正された結果を数値で提供します。簡便な方法であれば、特別なソフトは不要で表計算ソフトでも可能です。
本書が観察研究の結果の頑健性、不確実性を評価する一助となれば幸いです。

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