医薬品評価委員会 講演スライド「本邦の製造販売後調査等の現状及び課題-GPSPアンケート調査」(2025年7月5日、第27回日本医薬品情報学会総会・学術大会)
ファーマコビジランス部会
2025年7月
本資料は、以下の一般演題(口演)における講演スライドである。
第27回 日本医薬品情報学会総会・学術大会 (2025/7/5)
一般演題(口演)②データベース研究、市販後調査(O-09)
「本邦の製造販売後調査等の現状及び課題 -GPSPアンケート調査」
【目的】今般、製造販売後調査等(調査等)については、「創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会」を踏まえた通知等改正に代表される様々な環境の変化を受け変革の時を迎えている。日本製薬工業協会医薬品評価委員会ファーマコビジランス部会では調査等の現況をリサーチするためにアンケート調査を実施した。
【方法】日本製薬工業協会、米国研究製薬工業協会及び欧州製薬団体連合会への参画企業計84 社を対象として、2024年12月2日~2025年1月19日の期間で製造販売後調査等の現況に関するアンケート調査(GPSP アンケート調査)を実施し、計73社の回答結果を集計した。アンケート調査の内容は、医薬品の承認状況、全例調査やデータベース調査を含む調査等の実施状況、個別調査毎の詳細な状況等とした。
【結果】回答企業数73社のうち、2020年4月以降の承認品目がある企業が60社であった。2020年4月~2023年3月、2023年4月から2024年7月17日、2024年7月18日以降の各期間において、調査等の実施が無い品目数(年換算)は2024年7月18 日以降で多かった。2024年7月18日以降、全例調査を要する品目数の割合は減る傾向がみられた。各期間における製造販売後データベース調査を実施する品目の割合は増加していた。
【考察】2024年7月18日に『「医薬品の製造販売後調査等の実施計画の策定に関する検討の進め方について」の一部改正について』及び『「医療用医薬品の全例調査方式による使用成績調査に関するQ&Aについて」の一部改正について』が発出されたことにより、通知発出後間もないものの、新医薬品の審査結果の傾向が変化していると考えられた。今後、これらの傾向を念頭により効果的な調査等の実施に繋がることが期待される。


日本製薬工業協会 医薬品評価委員会
PV部会 継続課題対応チーム3