医薬品評価委員会 発表スライド「薬事規制のあり方に関する検討会が製造販売後調査等に与えた影響に関する考察」(2026年7月11日、第28回日本医薬品情報学会総会・学術大会)

2026年8月

本資料は、以下の一般演題(口演)における発表スライドです。

第28回 日本医薬品情報学会総会・学術大会 (2026年7月11日)
一般演題(口演)2 医療安全・地域医療(O-09)
「薬事規制のあり方に関する検討会が製造販売後調査等に与えた影響に関する考察」

発表スライド(第28回 日本医薬品情報学会総会・学術大会)

目的

「創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会」(以下、検討会)等の議論を受け、関連する通知改正や製造販売後調査等(以下、調査等)の合理化が進んでいる。本研究では、これら一連の規制環境の変化が、実際の新薬承認時における調査等の設定状況に及ぼした影響を定量的に分析することを目的とした。

方法

2024年1月~2025年12月に承認された品目を対象とし、PMDAホームページで公開されている医薬品リスク管理計画(RMP)及び審査報告書等を調査した。各時期における調査等の設定有無、全例調査やデータベース調査等の種類、安全性検討事項の推移を集計・分析した。

結果

対象期間中のRMPがある承認品目は計259品目であった。分析の結果、検討会報告書の公表以降、調査等「なし」の割合が顕著に増加した(2024年1-3月 4.8%、2024年4-12月 51.1%、2025年1-12月 67.5%)。調査を実施する場合においても、使用成績調査や全例調査の割合は減少していた。製造販売後調査等で確認する安全性検討事項については、全体の数は減少する一方で、重要な潜在的リスクや重要な不足情報に着目した評価の比重が高まる傾向が見られた。

考察

検討会での議論(2024年4月に最終報告)を反映し、改正通知に基づき調査設定の合理化が進んでいた。「単に症例数が少ないことのみを理由とした全例調査は行わない」とする方針や、リサーチクエスチョンに基づき科学的に最適な手法を選択することの重要性が産官双方で浸透した結果と考えられ、より効率的かつ科学的根拠に基づいた安全性監視活動への移行が示唆された。

結論

薬事規制の合理化により、画一的な調査から科学的根拠に基づく個別最適化された市販後安全対策への変革が進展している。今後、改正薬機法下でのRMP 運用が本格化する中で、質の高い安全対策を継続・発展させていくことが重要である。

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