Information 「2023ライフサイエンス知財フォーラム」 デジタルセラピューティックス(DTx)の現状と展望および課題

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2023年2月3日(金)午後1時から御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)にて「2023ライフサイエンス知財フォーラム」を開催します。

日本政府による第5期科学技術基本計画(2016年1月)において提唱されたSociety5.0を受けて、「2020ライフサイエンス知財フォーラム」では、デジタルデータを活用した企業の新ビジネスの具体例を紹介し、そのようなビジネスモデルにおいて、ユーザーから提供される計測結果の生データそのものの保護や取り扱いに加え、データの二次利活用のあり方と利活用の結果得られた成果の保護と取り扱いについて、産業政策的側面も踏まえて、産学官を代表する方々に、垣根を越えて議論していただきました。

その後2020年12月には、禁煙治療領域における治療用アプリ・デジタル療法の保険収載としては世界初の事例となるニコチン依存症を対象としたデジタルセラピューティックス(DTx)が、薬事承認を経て保険収載され、経済的な裏付けも伴って社会実装され始めています。こうした中、製薬デジタルヘルス研究会および日本デジタルセラピューティクス推進研究会の統合によってデジタルヘルス関連の技術および法制度の研究と政策提言を行う業界横断的組織である日本デジタルヘルス・アライアンスが2022年3月に設立されました。

診断や治療、予防、緩和等を目的にした医療機器プログラムとして分類されているDTxは、疾患に対する治療介入を提供するソリューションであることから、製造承認を受けるために有効性や安全性の評価に加えて、保険償還の算定指標の一つとなる医療経済性の評価に課題があるといわれています。また、こうしたDTx事業を保護する基盤の一つである知的財産という観点では、従来の製薬産業で主流であった、医薬の有効成分を保護する中心的な特許によってビジネスを保護するモデルとは異なり、不正競争防止法上の営業秘密、特許・意匠・商標・著作権等の多様な知的財産権および契約による多面的な保護が必要といわれています。

こうした状況を踏まえて、本フォーラムでは、DTxの社会実装化に向けた現状と展望について、DTx産業、行政、法曹の分野でご活躍の方々からご講演をいただき、パネルディスカッションでDTxの臨床試験における課題、経済価値評価における課題、DTxの知的財産による保護のあり方における課題等とこれら課題の解決に向けた展望等について議論していただきます。

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