Information 製薬協ウェブサイトが13年ぶりの大幅リニューアル 使いやすく、業界の声が届きやすいウェブサイトに 情報発信力強化へ

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製薬協は2021年夏、協会のウェブサイトを大幅にリニューアルしました。2008年の開設からすでに13年が経っており、この間にウェブサイトをめぐる環境は大きく変化。デジタル技術の発達とともに通信回線は高速化し、ウェブサイトも文字から写真や動画が多く活用され、閲覧・運用環境の整備も必要でした。さらには、閲覧するデバイスも多様になり、スマートフォンやタブレット等のデバイスへの対応も不可欠に。情報収集のソースとしても、新聞やテレビ等の媒体からインターネットが主流になっていることから、ウェブサイトの「情報発信ツール」としての重要性は格段に増しています。このような背景から、抜本的な見直しが急務だとの認識のもと、2020年秋より、リニューアルプロジェクトが開始しました。

今回のリニューアルについて、3つのポイントをご紹介します。

1. ユーザビリティの大幅改善

トップページに専用の入り口やナビゲーションを配置

ウェブサイトには、さまざまな方が訪問します。くすりの正しい服用について知りたい方、くすりについて調べている中高生、業界について取材するメディア関係者、薬剤師や医療従事者、患者さん…と多岐にわたります。製薬協は業界団体として、さまざまな情報を発信していますが、更新を重ねるたびに構造が複雑化し、「必要な情報への入り口」がわかりにくくなっていました。このようなことから、今回のリニューアルでは、“ユーザビリティの改善”が大きな課題の一つになりました。情報を求める方に、よりわかりやすく、より早く、必要な情報を提供すること。その結果、閲覧者の使いやすさと満足度が向上し、製薬協からのメッセージが届きやすくなる—。そのようなゴールを設定しました。

新サイトでは、コンテンツを整理し直すことからスタートしました。あまりにも古い情報は掲載しないか、アーカイブに入れる等、断捨離と整理に着手。大所帯の引っ越しのような作業から始まりました。さらに、ユーザーが見つけやすい場所に、情報を適切なページに配置し直しました。

トップページには、“ターゲットの属性”に合わせて、「患者さん・一般の方」「委員会からの情報発信」等の専用の入り口を配置。訪問者が探したい情報に素早くたどり着ける構成になりました。さらに、トップページの上方に“閲覧目的”によって情報を探しやすいナビゲーションを配置しました。「くすりについて」「委員会からの情報発信」「製薬協について」「ニュースルーム」「医薬産業政策研究所」等が並ぶため、こちらからも情報にアクセスしやすくなりました。

また、製薬協ウェブサイトのページ数は2000ページ近くあり、膨大な情報がありますが、ユーザーによっては、この中から特定のデータや提言を探している場合もあります。リニューアルでは、検索機能が強化された点も特長として挙げられます。

トップページを刷新

トップページは製薬協の「顔」でもあります。常に新しい情報を発信しているか、どのような活動に注力しているか等、“見える化”することも大切です。

一番目立つトップビジュアルは、3~5つのテーマが切り替わるようになりました。このため、情報をアップデートしていると認知してもらうとともに、製薬協の最新の活動が視覚的にわかりやすくなりました。その下部には、切り替わるカルーセルを配置し、こちらからも最新のニュースや提言、啓発用動画、イベントレポート等の情報を届けやすくなり、業界の「旬」なトピックスも視覚的に認知しやすくなる仕組みになっています。

全体的なデザインやカラーは、人々の健康と命にかかわる業界団体として、“真摯さ”や“信頼”を感じさせるブルーをメインカラーにしました。さらに、“親しみ”をもっていただけるように、丸みを帯びた形状のアイコンや明るいトーンの画像を配置。製薬協が、患者さんやくすりを必要とする人々に寄り添っていき、健康に貢献していく使命感を伝えるイメージになりました。

トップページ イメージ トップページ イメージ

2. 現在のデジタル環境への適合~信頼感の醸成

ウェブサイトは、誰もが使いやすく、表示ストレスがなく、安全に利用できることが必須です。近年、多くの企業がこのような問題に対し、ウェブサイトの「アクセシビリティ」向上に取り組んでいます。アクセシビリティとは、ウェブのユニバーサルデザインのようなものです。ご高齢の方や障がいをおもちの方、異なるデバイスからアクセスする方にとって、よりストレスなく使える配慮が製薬協としても必要でした。一例としては、色覚障がいの方を想定してコントラストをはっきりさせる、色に依存したデザインを避ける、文字の拡大/縮小ができる、読み上げ機能を付けること等が挙げられます。

セキュリティ対応も必須でした。今回は、SSL(Secure Sockets Layer)を導入し、ウェブブラウザとサーバー間でのデータ通信を暗号化して送受信することで、情報の漏洩や改ざんを防ぎ、より安全に使えるようになりました。

3. CMS導入で運用を効率化、製薬協の情報発信力強化へ

今回の大きな変更の一つとして、CMS(Content Management System)を導入したことが挙げられます。これまでは、ウェブサイトを更新する際、外部の業者さんに都度依頼をしていました。CMSは、簡単な操作でページを編集できるため、協会内で必要なタイミングで情報を更新することが可能に。プレスリリースや提言、すぐに出したい情報をタイムリーに掲載することができる運用体制が整いました。今後は、迅速に製薬業界の声を届けていき、業界団体としての情報発信力をさらに強化していきます。

ウェブサイトと連動したPR施策も視野に

今回の大幅リニューアルプロジェクトには途中から参加しましたが、ウェブサイトはまさに「生き物」だと感じています。公開後も、常に改善を繰り返し、根気よく育てていく必要があるでしょう。ツールを使用して、「どのような方が、どのページを訪問しているか」「どのくらいの頻度で閲覧されているか」「どのようなコンテンツが良く見られたか」等を分析し、コンテンツ企画を進めていくのもこれからです。今後は、生まれ変わったウェブサイトを活用し、製薬業界の声を効果的に届けられるようなPR活動を展開し、さらに情報発信力の強化を目指します。また、発信だけでなく、サイトを訪れた方と双方向のコミュニケーションがとれるように、SNSも2022年以降に開始する予定です。みなさんもぜひ、ウェブサイトをご覧いただき、改善点やアイデア、ご意見等ありましたら、声をお寄せください。

(広報部 荒井 智子

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