From JPMA 絶え間ないイノベーションを生み出すヘルスケア・エコシステムの構築を目指して

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COVID-19のパンデミックにおいて、われわれ製薬協および会員会社は、治療薬やワクチンの早期創製、医薬品の安定供給という製薬企業の果たすべき使命を改めて強く認識しました。製薬協では2020年6月に感染症対策に関する提言を発表し、国産ワクチンの開発を加速すべく政府との対話を進めてまいりました。今後起こり得るパンデミックに備えて、政府の「ワクチン開発・生産体制強化戦略」のもとで、緊急時の即応体制の整備に向けた平時からの備えについて、政府と連携してまいります。

超高齢化社会を迎えた我が国で、今なお存在するアンメット・メディカル・ニーズを革新的新薬の創出によって充足し、国民の命と健康を守るためには、日本の創薬力強化が不可欠です。それには、起業家精神旺盛な人材、最先端の研究を行うベンチャー、各種研究機関が有機的に連携するライフサイエンスクラスターの形成、最先端のデジタル技術を組み合わせて革新的なソリューションを生み出すためのビッグデータ基盤の整備、そして生み出されたイノベーションを適切に評価する薬価制度の構築が必要です。日本に、これらを核とする製薬産業基盤、すなわちヘルスケア・エコシステムを構築していくことが大切です。このエコシステムの中核をなす製薬企業はイノベーションを連打し、国民の健康寿命の延伸、そして日本の経済成長に貢献していくために、全力を尽くしてまいります。

日本製薬工業協会 会長 岡田 安史 日本製薬工業協会
会長 岡田 安史

また、海外の業界団体等との連携、諸外国政府との対話を通じて国際展開・国際協調を推進し、世界中の患者さんに革新的新薬をお届けすることでグローバルヘルスに貢献してまいります。

現在、製薬産業を取り巻くさまざまな環境変化が進行しています。COVID-19のパンデミック下でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が加速する中で、製薬協はデジタル技術を活用し創薬研究や臨床開発、情報提供等の効率化を進めるべく、2021年5月に「製薬協 産業ビジョン2025」の追補版を発表しました。また、日本製薬団体連合会(日薬連)の「循環型社会形成自主行動計画」への参画等、カーボンニュートラルの実現に向けて環境問題にも取り組んでおります。日々刻々と変化する社会情勢の中でその使命を果たしていくために、製薬産業は国民のみなさんの強い信頼と理解を得られるよう自らの変革を進めてまいります。

(新聞社への寄稿より)

日本製薬工業協会(製薬協)
Japan Pharmaceutical Manufacturers Association (JPMA)

製薬協は、病院、診療所などの医療機関で使われる医療用医薬品の研究・開発を通じて世界の人々の健康と福祉の向上に貢献することをめざす、研究開発志向型の製薬会社が加盟する団体で、1968年に設立されました。

製薬協は、「患者参加型の医療の実現」に向けて、医薬品に対する理解を深めていただくための活動、ならびに製薬産業の健全な発展のための政策提言などをおこなっています。

製薬協は、国際製薬団体連合会(IFPMA)の加盟団体として世界の医療・医薬に関わる諸問題に対応し、各団体と連携を図りながら、グローバルな活動を展開しています。

新薬の開発を通じて社会への貢献をめざす 日本製薬工業協会

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