トップニュース 「第19回 製薬協フォーラム」を開催

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「製薬協フォーラム」は、医薬品産業に深い関係をもつ各界の代表者と会員会社の代表が一堂に会し、忌憚のない意見交換を行うことによって、医薬品産業に対する理解を深めることを目的に毎年1回開催されます。2019年は11月7日に経団連会館カンファレンス(東京都千代田区)にて「第19回 製薬協フォーラム」を開催しました。今回は、2019年4月に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の理事長に就任した藤原康弘氏に講演をお願いしました。

会場風景

第一部 講演会

PMDA理事長の藤原康弘氏による「PMDAの新たな取組み ~"4つのF(ファースト)"の実現に向けて~」の講演内容は以下の通りです。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency、PMDA)は、「独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(PMDA法)」および「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に基づき、「健康被害救済業務」「承認審査業務」「安全対策業務」の3つの業務を実施しています。2004年に発足した、歴史としてはまだ浅い組織であり、発足当時の薬事行政は「ドラッグ・ラグ」等、さまざまな課題を抱えていましたが、組織の強化等の対応を図ることによって、今では欧米の規制当局と肩を並べる機関に成長を遂げ、新薬の審査期間については、世界でトップレベルを堅持し、予見可能性の高い審査を実現できるようになりました。

PMDA 理事長 藤原 康弘 氏

2019年度からは、第四期中期計画に基づく業務を開始したところですが、これまでの歩みを止めることなく、業務のクオリティの向上に向けて、さらにさまざまなチャレンジをしていくことが必要であり、4つの「F」(「Patient First」「Access First」「Safety First」「Asia First」)に重点的に取り組むこととしています。

この4つの「F」を実現するには、PMDAの各業務において、時間軸を考慮したリスクとベネフィットの科学的な評価や、有効性・安全性について、臨床現場を意識しながら最善の判断を行うこと、最新のサイエンスに基づいた革新的な技術に対応すること、透明性の向上と医療現場や患者さらには国民への正確な情報提供等のさまざまな取り組みが求められます。

特に、革新的な技術や製品への対応に係る具体的な取り組みとしては、新薬や再生医療等製品の早期実用化に向けた「先駆け審査指定制度」「医薬品の条件付き早期承認制度」「再生医療等製品の条件及び期限付承認制度」を実施しているほか、レギュラトリーサイエンスセンターを立ち上げ、「科学委員会」や「ホライゾン・スキャニング」等の実施により、革新的な技術への対応力の向上を目指しています。

製薬協は、革新的で有用性の高い医薬品の開発と製薬産業の健全な発展を通して、日本および世界の人々の健康の向上に貢献することを目指す研究開発志向型製薬企業の団体です。PMDAが新たに取り組む4つの「F」(「Patient First」「Access First」「Safety First」「Asia First」)は、まさに製薬協が進むべき道を示しています。

第二部 懇談会

懇談会では、製薬協の中山讓治会長の主催者挨拶に続き、厚生労働省を代表して厚生労働大臣政務官の小島敏文氏、日本医師会を代表して常任理事の羽鳥裕氏、日本薬剤師会を代表して会長の山本信夫氏、患者団体を代表して一般社団法人全国がん患者団体連合会理事長の天野慎介氏から来賓挨拶がありました。

厚生労働大臣 政務官
小島 敏文 氏
日本医師会 常任理事
羽鳥 裕 氏

日本薬剤師会 会長
山本 信夫 氏

全国がん患者団体連合会
理事長 天野 慎介 氏

製薬協
中山 讓治 会長

日本製薬団体連合会会長の手代木功氏の乾杯の発声で開宴となり、その後、例年より多くの国会議員から製薬産業に対する期待と激励の言葉を頂戴しました。満員の会場は多くの参加者の熱気が溢れ、懇談の輪が会場いっぱいに広がりました。終宴にあたっての製薬協の岡田安史副会長挨拶の後も歓談が続き、大盛会のうちに「第19回 製薬協フォーラム」を無事終了することができました。

日本製薬団体連合会 会長
手代木 功 氏

製薬協
岡田 安史 副会長

懇談会の様子

(事務局長 住田 高志

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