ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)

ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)とは、「全ての人が生涯を通じて必要な時に基礎的な保健サービスを負担可能な費用で受けられること」を意味しており、2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)においても、ゴール3(健康と福祉)の中でUHCの達成が掲げられています。

日本は50年以上前の1961年に、国民皆保険制度を実現するなど、保健医療システムの整備が進められ、医療格差が減少したことにより、今日、日本国民は世界一の平均寿命を享受しています。日本政府は、2015年9月に発表した「平和と健康のための基本方針」の中でUHCの推進を政策目標や基本方針として掲げるとともに、日本の経験を活かして、各国のUHC実現に向けて積極的に取り組んでいます。

UHCへの注目が高まるにつれ、製薬協は他の製薬団体(IFPMA, PhRMA, 及びEFPIA)とともに世界規模でのUHCポリシーを構築するための基本的な考え方を発信しました。この考え方は“ユニバーサル・ヘルス・カバレッジに関する革新的なバイオ医薬品業界の共同公共施策の原則”という共同声明(2014/03)に示されています。

「UHCフォーラム2017 サイドイベント」を開催 非感染性疾患の医療アクセス改善による持続可能なUHCの促進

2017年12月12日、製薬協とAccess Acceleratedは、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage、UHC)フォーラム2017サイドイベント、「Accelerating Sustainable UHC by Improving Access to NCD Care —非感染性疾患の医療アクセス改善による持続可能なUHCの促進—」を東京プリンスホテル(東京都港区)にて開催しました。

国連ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ ハイレベル会合

2019年9月23日、第74回国連総会で国連ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC: Universal Health Coverage)ハイレベル会合が開催されました。本会合には、安倍総理大臣のほか、ムハンマド=バンデ国連総会議長、テドロス・アダノムWHO事務局長、メリンダ・ゲイツ ビル&ゲイツ財団共同議長等が参加しました。

安倍総理大臣は、本会合において、『日本が1961年に国民皆保険制度を導入し、UHCを達成したことが、日本の社会経済発展、健康長寿の達成を支えてきたこと、日本はこの経験に根ざし、世界の人々にUHCの重要性を広く訴えてきたこと』等を述べました。

本会合では政治宣言が承認されました。政治宣言では、2030年までに全ての人々に基礎的医療を提供すること、医療費支払いによる貧困を根絶すること等の目標が再確認され、具体的な対策として、保健財政の強化、プライマリー・ヘルス・ケア(PHC)の推進、感染症・非感染性疾患対策、水・衛生や栄養の改善、保健教育の推進、保健人材の育成等が掲げられ、UHC達成に向けた政治レベルの強いコミットメントが示されました。

IFPMAは本会合でステートメントを読み上げ、これに合わせて "ACHIEVING A HEALTHIER AND SUSTAINABLE FUTURE FOR ALL" という業界のUHCに対する考え・姿勢をパンフレットにまとめ表明しました。

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