アンメット・メディカル・ニーズとは、いまだ満たされていない医療ニーズ、つまり、いまだ有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズのことです。新薬の創出とともに今なおアンメット・メディカル・ニーズは数多く存在しており、さらなるニーズに応えるためには、これまで以上の研究開発活動が必要不可欠。世界中の人々の健康、そして笑顔のために、私たちは今日も、革新的な新薬創出に挑み続けています。
新薬の登場が強く求められている病気の一例として、アルツハイマー病、血管性認知症、多発性硬化症、膵がんや繊維筋痛症などがあります。2015年5月の時点では、アルツハイマー病に関する開発件数は9件であり、さらなる革新的な新薬の開発に向けた精力的な取り組みが求められています。



いわゆる難病などといわれるような疾患のなかでも、患者さんの数が少なく治療法も確立されていない疾病のためのくすりがオーファン・ドラッグ:希少疾病用医薬品と呼ばれています。これまでは、患者さんの人数が少ないため、研究開発に多額の費用をかけにくく、本格的な開発が進まない傾向にありました。しかし、旧薬事法の改正により、オーファン・ドラッグに対する本格的な公的研究開発援助制度がスタート。これにより、従来よりもオーファン・ドラッグの研究開発が行いやすくなり、患者さんが日本全国でわずか数人程度の疾病に対するくすりも開発されるようになってきました。
