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臨床試験の個別被験者データの共有にあたって
最近の動向も交えて
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まとめ

CTDSは、今や製薬企業から研究者へのデータ共有の枠組みにとどまらず、TransCelerateのPSoCイニシアティブや精神神経領域におけるデータシェアリング推進活動に代表されるような、さらなるデータの利活用へと進展しています。医薬品開発の推進と、さらなる医療および公衆衛生の向上というすべての人々への恩恵を最大化するためにも、医学的・統計的に妥当でない2次解析や被験者のプライバシー侵害といったリスクをいかに低減させるかが重要です。これらのリスク低減策として、アクセスコントロールされたセキュアな環境下で、該当試験の匿名化/非特定化処理されたデータのみを扱えるCTDSプラットフォームが活用されており、こうしたCTDSプラットフォームに加盟する日本の製薬企業の数も増えています。また、法的拘束力のあるデータ共有合意書をデータ利用者と締結する等のプロセスによるリスク低減も併せて実施されています。
 各国規制当局においてもCTDSに関連するさまざまな動きがあり、日本では2018年3月より、治験登録時に「IPD共有に関する計画」の記載が義務づけられ、臨床試験の計画段階から、被験者レベルのデータ共有についての検討が必要になりました。実際に製薬企業がCTDSの仕組みを導入するにあたっては、各関連部門が連携して、ポリシーや手順の制定、データ共有環境であるCTDSプラットフォームの構築もしくは既存のプラットフォームへの加盟といった準備を行い、データ共有リクエスト対応等の日々の運用を継続的に実施していく必要があります。CTDSに関連する法規制も数多くあり、最新動向を定期的に確認することも必要です。
 こうした必要な対応を整理し、データ利活用によりもたらされるこの恩恵を最大化すべく、CTDSのデータ非特定化処理を主とする技術的な側面からのサポートを、製薬協医薬品評価委員会DS部会では継続してまいります。

※脚注のURLは2019年5月17日現在のものです。

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