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「製薬協メディアフォーラム」を開催
テーマは「薬剤耐性に対する日本での取り組み」
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AMRに対するアカデミアの対策

東邦大学大森医療センターでは、2005年に黄色ブドウ球菌に占めるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus, MRSA)の割合が50~60%でしたが、近年ではAMR対策アクションブランの目標値である20%に近づいてきました。しかし、病院内のMRSAが減少する一方で、市中MRSAは増加傾向にあることが懸念されます。数は少ないものの、元気な子供が市中MRSAに罹患する例が報告されています。大腸菌におけるキノロン耐性率も同様に病院内ではなく市中感染症の耐性菌が増えています。
 2013年には米国でカルバペネムに効かない耐性菌が報告され、日本でも2014年3月に現行の検査では発見できないステルス型耐性菌であるカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae, CRE)が報告され、同年9月にCRE感染症はすべて届け出ることが法制化されました。しかし、本法制化の基準だけでは十分に耐性菌を検出できないため、2017年に4学会連携提案として、CREだけでなく、カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(Carbapenemase-producing Enterobacteriaceae, CPE)をターゲットにした検査法を提言しました。
 東邦大学ではこうした取り組みが奏功し、メロペネム(カルバペネム系の抗菌薬)耐性の分離頻度が一時期はアクションプランの目標値より高かったにもかかわらず、近年は分離頻度が減少し目標値より低い頻度に抑えることができています。
 さらにAMR対策アクションプランの成果目標では、抗菌薬使用量を3分の2に減少(2013年比)する等の数値目標が設定されていますが、数字が一人歩きしないように注意が必要です。抗菌薬の適正使用の成果は1つではなく、患者要因に加えて医師の判断も必要になります。私たちのゴールは数値目標の達成ではなく、あくまでも“適正使用の推進”です。
 2016年の伊勢志摩サミットでAMRに対して日本が示した責任は、世界のリーダーとして国際貢献と創薬促進に取り組むことです。日本はこれを絶好の機会と捉え、AMRに対して取り組んでいかなくてはなりません。

製薬協 国際委員会 山口 栄一 幹事
■講演3
 「AMRに対する製薬協の取り組みについて」

製薬協 国際委員会 山口 栄一 幹事
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AMR対策の啓発活動

製薬協は2016年1月に発出した「製薬協 産業ビジョン2025」の中で、「世界80億人に革新的な医薬品を届ける」というビジョンを掲げています。この中にはもちろんAMRに対する新薬も含まれています。
 製薬協は2種類のAMR対策の啓発ポスターを作成、配布しています。1つ目は世界的な脅威となっているAMRを平易に説明する内容で、2つ目はAMRを増やさないために手洗いや服薬指示の遵守等の対策を訴求する内容になっています。ポスターに加え、製薬協のホームページを活用して抗菌薬の適正使用を推進しています。

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