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「第28回 製薬協政策セミナー」を開催
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イノベーションと国民皆保険制度をどのように両立させていくかという難しい課題がある中で、製薬企業に今求められることは、イノベーションを追求し、国内外にあるアンメット・メディカル・ニーズへの対応に真剣に取り組んでいただくことです。併せて、海外への展開、ITと医薬品産業がもっている知見との融合も直近の課題だと思います。それらについて、各企業が戦略をもって取り組まれれば、多様性のある医薬品産業が形成されるものと期待しています。

遠藤 久夫 氏

■ パネリスト講演
医療費の財政制約と薬剤開発はどうあるべきか

学習院大学 経済学部 教授 遠藤 久夫

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高齢者増加は医療費の公費割合を押し上げる

国民所得と国民医療費それぞれの対前年伸び率を比較すると、国民医療費の伸び率のほうが継続的に高水準を示しています。しかも興味深いことに、国民医療費の伸び率は2000年以降、診療報酬改定のない奇数年は3%前後増加し、プラスの改定年では3%を超え、マイナスの改定年では3%を下回るという規則性がほぼ示されています。
 医療費は、保険料、公費、自己負担で構成されます。保険料率は、全国健康保険協会(協会けんぽ)も健康保険組合も上昇しています。保険料は、所得の高い人から高い保険料を徴収することが基本となるため、現役世代の負担が大きいことは明らかで、少子化が進む中で現役世代にどこまで負担をしてもらえるのかが懸念されます。
 一方、わが国の国民医療保険制度における公費割合も上昇しており、現在はほぼ4割に達しています。高齢者の医療費はもともと公費割合がより高くなっているため、高齢者の増加は公費割合を押し上げることになります。加えて、わが国では景気の悪い時期が長く続いたため、国民健康保険などで低所得者への補助が増えたことも、公費割合上昇の一因と考えられます。

政策効果が薬剤費抑制に働いていない

次に、医療費に占める薬剤費の割合の推移に隠された問題点について、考えてみたいと思います。厚生労働省が公表する薬剤費は社会医療診療行為別調査に基づくため、医療費の包括支払い制度で使われた薬剤費は含まれません。そのため、実際に国内で使われた薬剤費より少ないと考えられます。そこで、薬事工業生産動態統計調査で公表された医療用医薬品の生産金額に輸入品の総額を加え、そこから輸出品の総額を引いた医療用医薬品国内市場を、薬剤費としてみました(図4)。

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