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「製薬協メディアフォーラム」を開催
テーマは「グローバルヘルスにおける日本の貢献を探る」
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薬剤耐性菌は、今対策を行わなければ2050年には1年間に1000万人がこれにより死亡するとの予測が報告されており、極めて喫緊の課題であると認識されています。ヒトだけではなく動物や農作物に対する抗菌剤の適正な使用が求められ、関係省庁・関係機関が他分野にわたるため、ワンヘルス・アプローチの戦略が重要と考えられています。高度な技術を有する日本がこの分野で行える貢献を考えるため、途上国の感染症対策に係る官民連携会議が立ち上がり、この中には製薬協からも国際委員会幹事、ならびに研究開発委員会副委員長が構成員として参画しています。
 一方で、途上国の薬事規制の調和やレベルアップがグローバルヘルス向上のための基盤づくりにおいて極めて重要な課題です。独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency、PMDA)がアジアを中心とした規制当局者の能力向上を目指してトレーニングセンターを設立したのは画期的な取り組みであり、ここに大いに期待しています。われわれとしても引き続きPMDAと連携・協力していきたいと考えています。

3.製薬協および会員会社の貢献

製薬協は、「製薬協 産業ビジョン2025」の中で「グローバルヘルスに対する使命と貢献」を掲げ、グローバルヘルスにおいて非常に重要な研究開発、医薬品アクセス、あるいは人材育成といった部分で会員会社各社が取り組んでいくことを目指しています。
 途上国では経済発展とともに高齢化も加速的に進んでおり、特に中所得国において高齢化が加速度的に進展していくことが予見されています。これに伴い、先ほどの杉下先生の講演にもあったとおり、疾患構造が変化しています。途上国では、感染症やNTDsがいまだに重要な課題でありますが、加えてNCDsが死亡原因の上位になっており、この傾向は2030年に向けてさらに拡大していくと想定されています。主に先進国において発売している医薬品のニーズが中所得国においても高まっており、これらをいかに届けるのかが問われる時代になっているといえます。
 新興国市場における日本企業の売上高シェアを見ると、2014年のデータでは全体の3%程度にとどまっており、欧米企業に比して進出が遅れている状況にあります。その中でもさまざまな方法で途上国におけるアクセス拡大に向けた取り組みを行っている日本企業が増えてきています。4A(Availability, Affordability, Adoption, Architecture)といった幅広い課題を解決する取り組みをしなければ、途上国における医薬品のアクセスは向上してこないため、これらの取り組みを進めています。
 まず製薬協としては、革新的な医薬品をアジアの人々に速やかに届けるとのミッションを掲げ、アジア製薬団体連携会議(APAC)を実施し、各国における課題の共有化や、当該国政府を含むステークホルダーへの提言を行っています。また、各社が得意とする対象疾患や、相手国の状況に応じて先ほどの4Aの取り組みを少しずつ始めています。
 特に感染症分野においては、2014年時点で、NTDs/三大感染症治療薬の開発プロジェクト全体の19%に製薬協会員会社が携わっており、2013年にGHITが設立されてから2014年までに増加したプロジェクト数24のうち7つには日系会員会社が貢献しており、GHITの設立が感染症分野における開発の取り組みに貢献しています。日本企業を含む製薬企業のグローバルヘルスへの貢献は拡大しているのです。
 本年、伊勢志摩サミットで発表された「国際保健のためのG7伊勢志摩ビジョン」において国際保健に対するコミットメントがなされましたが、製薬協の立場で、具体的な貢献の方向性を示すべく、G7保健大臣会合(2016年9月11日~12日に神戸にて開催)に向けて、提言書を提出しました。(1)感染症疾患に対する研究開発の促進、(2)感染症対策における医薬品提供にあたっての課題解決の2点について、具体的に以下の内容を提言しました。

【提言1】市場性や予見性が低い感染症疾患に対する治療薬/ワクチン/診断薬の研究開発の促進

国際共通臨床評価ガイドラインの策定や国際薬事規制調和の推進等による研究開発の促進・効率化、G7各国における「push型」および「pull型」インセンティブの導入、ならびに国際的な産官学連携による開発優先順位付けや新薬開発コンソーシアムの形成等を推進する。

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