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臨床試験の被験者レベルデータの共有
-現代的製薬企業であること- それには臨床試験の情報公開プログラムを欠かすことができない
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アンケート結果の考察

アンケート結果から、日本では主として外資系製薬企業がEFPIA/PhRMAの原則に則ってCTDSを推進し、内資系製薬企業はこれからであることが示唆されました。この背景として、製薬協は、EFPIA/PhRMA の原則の公表から3カ月後(2013年10月)の理事会で、EFPIA/PhRMAの原則を支持することを表明しましたが、会員各社の準備状況を勘案し、日本としての導入推奨時期を明示しませんでした。これが、EFPIA/PhRMAの影響を受けない内資系企業の多くで、5つのコミットメントが未検討である要因の1つと考えられます。一方で、アンケート以降に取り組みを開始した内資系企業の情報も得ており、現在は移行期であり、CTDSを含めた臨床試験の透明化は今後、日本でも推進されていくと予想します。

CTDSとは?どのように被験者レベルデータを共有するか。

さて、ここからはCTDSの概要について説明します。
 まず、CTDSの具体例を紹介します。本タスクフォースが、医療用医薬品売り上げの上位10社(国内2014年度、世界2013年度)についてCTDSのプラットフォーム(Website、Gateway)を調査した結果を、表2にまとめました(2016年2月現在)。世界売り上げ上位10社および国内売り上げ上位10社のうち、それぞれ半数が利用するClinical Study Data Request(CSDR)は、複数の製薬企業が共同で提供するプラットフォームです。“自社サイト”は、1つの製薬企業が自社単独で提供するプラットフォームで、たとえばファイザー社では、同社用のサイト(InspIRe Portal)[6]を用いて運用しています。このほかにも、製薬企業以外が提供するプラットフォームとして、Project Data Sphere[7]、Immunology Database and Analysis Portal (ImmPort)[8]、Free Bank of Injury and emergency Research Data(FreeBIRD)[9]などがあります。

表2 医療用医薬品売上上位10社とCTDS Gateway(2015 年7月)

表2 医療用医薬品売上上位10社とCTDS Gateway(2015 年7月)

ここでは、国内外の大手製薬企業が共同で運用するプラットフォームであるCSDRを取り上げて解説します。

CLINICALSTUDYDATAREQUEST.COM (CSDR)

CSDRは、2013年5月からグラクソ・スミスクライン(GSK)社が同社用のCTDS Gatewayサイトとして運用していましたが、2014年1月に複数の製薬企業が利用できるCTDSポータルサイト[10]となりました。これはCTDSを推進するうえで実務的に重要なできごとで、2016年2月時点で、13社が参加しています。また、CSDR開始後1年間(2013/5/7~2014/5/31)の概況について、論文報告[11]されています。さらに、非会員に対しても、最新の活動状況を公開しています。

mark [11]
Data Sharing, Year 1, Access to Data from Industry-Sponsored Clinical Trials, New England Journal of Medicine 2014; 371:2052-2054
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