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「第7回 環境技術研修会」を開催
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フルモデルチェンジとなった理由は主に2つあります。1つは、企業の社会的責任(CSR)が進展した現在に対応する新システムを作ろうとしたことです。将来世代のニーズと現世代のニーズの両方を充足させるためには、「環境・社会・経済」の3本柱のバランスをとって、持続可能な開発を進展させていかなければならないという考え方がかつてないほど広まってきました。しかし、一方で、環境汚染や地球温暖化、生物多様性喪失など、環境問題は“待ったなし”の状態となっており、環境の柱に寄与するEMSにも変革が求められたのです。
 2つ目の理由は、複数のマネジメントシステム規格が進展し、品質・環境・情報セキュリティなど複数のマネジメントシステムを導入する組織の負担が増えたために、共通テキストを基本に据えるために改訂されました。
 ISO14001の改訂点として、大きく次の6つが挙げられます。

1. 環境マネジメントの戦略化

組織の状況を踏まえてEMSを推進することを求めています。具体的には、「外部および内部の課題」と「利害関係者のニーズおよび期待」を決定するとともに、これらを踏まえ「リスクおよび機会」を決定し、活動を展開しなければなりません。また、環境方針と目標を組織の戦略的な方向性と両立させるなど、組織の事業プロセスへのEMSの統合を求めています。つまり、EMSを本業へ統合し、戦略的なEMSを展開することを要求しているといえるでしょう。

2. リーダーシップ強化

トップマネジメントに対して、EMSの有効性への説明責任を果たすことなどにより、リーダーシップやコミットメントを実証することを求めています。

3. 取り組み対象の「環境」拡大

環境方針について、2004年版では、「汚染の予防」に関するコミットメントを加えることを要求していましたが、2015年版では、「環境保護」に関するコミットメントを加えることを求めています。「環境保護」には、従来の「汚染の予防」とともに、「組織の状況に関連するその他固有なコミットメント」が含まれるとされ、具体的には、持続可能な資源利用、地球温暖化、生物多様性保全が掲げられています。単なる汚染予防の取り組みだけでなく、広い環境対策を求めています。

4. 「順守義務」徹底

ISO14001は、従来から法規制(法的要求事項)への対応を重視する規格でしたが、今回の改訂により、さらにその姿勢が強化されています。今回登場した「順守義務」という用語は、従来の「法的およびその他の要求事項」と同じ意味ですが、EMSの意図した成果の1つとして「順守義務を満たすこと」が掲げられるとともに、規格各所に「順守義務」の用語が頻出しています。
 順守義務の基本的な仕組みは従来と変わりません。すなわち、組織の環境側面に関する順守義務を決定・参照するとともに、一定の頻度で順守評価を実施し、これらについて、文書化した情報を維持することを求めています。
 最も注意すべき点は、順守評価に関連して、順守状況に関する知識および理解を維持することも要求事項に加えている点でしょう。

5. 環境パフォーマンス重視

従来は正面から採り上げてこなかった「環境パフォーマンス」を前面に打ち出しています。これをEMSの意図した成果の1つと位置付け、その向上のために継続的改善を図ることを求めています。また、そのための仕組みも強化しています。

6. その他

以上のほかに、ライフサイクル思考推進、コミュニケーション拡充、文書電子化への対応も重要な改訂ポイントとなります。

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