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「第125回 医薬品評価委員会総会」を開催
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秋の医薬品評価委員会総会は2015年11月27日に野村コンファレンスプラザ日本橋において開催しました。今回の総会テーマは、「生命科学立国に向けての国家戦略〜健康・医療戦略を活かした医薬品開発〜」として、今後わが国が医薬品開発に向けた生命科学立国としての国家戦略に対して、第1部では医薬品評価委員会の各部会より健康・医療戦略の新薬開発に関連した取り組みや提言を、第2部では厚生労働省および2015年4月に創設された日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development、AMED)としての取り組み、第3部ではAMED-PMDA連携協定下で産学官はいかに取り組み生命科学立国に向けた健康・医療戦略を推し進めるのかについて、産学官による率直かつ活発な対談が行われました。シンポジウムテーマの「生命科学立国に向けての国家戦略〜健康・医療戦略を活かした医薬品開発〜」の課題に対する会員各位の意識も高く、参加者約300名と活気ある総会・シンポジウムの開催となりました。

背景

2014年7月に閣議決定された「健康・医療戦略」によると、わが国は、産学官挙げての積極的な医療環境向上の取り組み、および国民皆保険制度など、世界屈指の優れた保健医療体制により世界最高水準の平均寿命の延長を達成し、人類誰もが願う長寿社会を実現したとしています。その一方で他国に先行した高齢化の進展により、労働人口比率の減少、老年人口の増加による医療費の増大など、この先各国が味わうであろう問題点の解決がいち早く求められる課題大国になったともいわれています。
 今後のわが国の目指すところは、若い世代から高齢者に至るまで国民誰もが健康で生き生きと暮らせる、健康長寿社会を実現することであり、そのために必要な医療イノベーションの具現化が医薬業界に強く求められています。医療イノベーション推進では、革新的研究を進めるアカデミアとその実用化を目指す製薬企業ばかりでなく、その両者を規制(PMDA)と支援(AMED)の両面より支える官の役割が重要であり、産学官の円滑かつ緊密な連携が必要となります。

シンポジウム

第1部:各部会からの講演

(1)基礎研究部会 部会長の渡部一人氏から、「世界をリードする創薬基盤へのおもい」と題した講演がありました。
 われわれは日本成長戦略の「国民の健康寿命の延伸」実現へ向け、医療イノベーション5か年戦略、健康・医療戦略推進法、日本医療研究開発機構(AMED)の設立、先駆け審査指定制度など、新たな国策が具現化しつつあるチャレンジングな変革の時期を迎えています。グローバル競争に負けない日本の底力を示すために、創薬の起点となる基礎研究への期待はますます高まっており、産学官+患の連携でシーズの有望性を早期に見極め、研究レベルにとどまらない医療現場の実用化までを俯瞰した開発力の強化が喫緊の課題です。AMEDを主軸とした創薬支援ネットワークの推進はもとより、創薬基盤の拡充と高精度化(ヒト予測性、正確性)による早期臨床試験での効率的なProof of Concept(PoC)確立、大規模臨床試験での成功確率の向上を実現するために、開発全体のプロセスを大胆に見直し加速する取り組みを行政・業界双方の努力で進めなければなりません。世界に先駆けて画期的新薬を早期に患者さんへ届けるために、われわれができることは何でもやります。

(2)臨床評価部会 部会長の中島唯善氏から、「治験先進国を目指すために取り組むべき事項」と題した講演がありました。
 「医薬品産業強化総合戦略〜グローバル展開を見据えた創薬〜(平成27年9月4日 厚生労働省)」では、わが国の製薬産業が創薬をめぐる国際競争に打ち勝つための産業構造やイノベーションの強化を打ち出しています。臨床研究・治験に関するイノベーション推進では、わが国が世界をリードする「治験先進国」を目指すべきとされ、国際共同治験の大規模化を踏まえた臨床研究・治験活性化などの措置の重要性を説いています。過去3回の治験活性化計画(現 臨床研究・治験活性化5か年計画2012)により、治験コーディネーター(Clinical Research Coordinator、CRC)育成を含む治験施設側の環境整備は着実に進んできました。しかしながら、開発手法や開発領域が大きく変わりつつある中、「治験先進国」の観点では、医療機関の治験部門について“治験もできる”体制から“治験用に最適化した”体制へ変化すべくさらなる改革が必要であり、特に医療機関内での品質管理体制やマネジメント機能、症例集積性向上の観点で機能する治験ネットワーク構築、透明性・納得性のある費用算定、ITの積極的活用は不可欠です。製薬企業側も医療機関の変化を推進するための対応と、当該変化を効果的に活用できる柔軟性が必要になるでしょう。

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