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「第27回製薬協政策セミナー」を開催
日本経済再生に向けたイノベーションの創出
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壇上のパネリスト
壇上のパネリスト


製薬産業のイノベーションを考えるべき

橘川 多田会長は講演の中で、アメリカのベンチャーの医薬品開発数が突出していることをグラフで示しました。逆に、日本を含め、アメリカ以外の国のベンチャーはあまりうまくいっていないような印象があります。なぜ、アメリカではベンチャーが成功するのでしょうか。
多田 個人的な意見ですが、ベンチャーを立ち上げて自分の夢を実現しようとする人をよしとする、あるいは後押しする風土がアメリカにはあると思います。そのため、ベンチャーキャピタルも含め、アメリカにはベンチャーに対する投資の土壌も整っているように思います。一方、日本にはそうした文化が醸成されていないといえるのではないでしょうか。ただ最近の日本では、政府も一部の金融機関も、ベンチャー支援に積極的に取り組みはじめているようですので、ファイナンス面では改善されつつあるように思います。
米満 製薬業界では過去10年から15年ほどの間に、グローバルの企業競争での生き残りをかけた組織再編や合併が盛んに行われてきました。しかし、2000年以降に設立された日本のベンチャーにはそうした動きは見られませんでした。日本のベンチャーの問題点は、経営者が保守的であることと、そして成功例が極めて少ないことの2点です。本来であれば、持っている技術を武器に合併や離反があってよいわけです。ただし、その技術にしても賞味期限は一般に10年、長くても15年だと思っています。ですから、ベンチャー企業はある一定期間、力いっぱい頑張って、その間にイグジットがうまくいってアムジェンなどのように大型企業に成長するか、製薬企業にその技術を買ってもらえるかを1つの目標にしなければなりません。一方で状況により、その技術の重要性が変化すると想定された場合は、そこで1回会社を売却する、あるいは経営統合などによりシーズを取捨選択するなどして、次のステップに行くといったダイナミズムも必要ではないかと思います。ところが、現在の日本のベンチャーにはそうした動きが見られません。せっかく夢を目指したのに、赤字が継続し、自己資金をどんどん毀損して、市場からのいわゆるリスクマネーも流入せず、次の資金も調達できないという悪循環に陥っている印象があります。逆に、適切なルールづくりとともに、マインドセットを変えることで状況は改善されると思いますので、ぜひともベンチャー企業のみなさんにはそうしたことを再検討していただきたいと思います。
菱山 私もベンチャー企業が育てばよいと思っていますが、過去10年ほどの間に、わが国ではそれが難しいことも示されたように思います。また、アメリカではベンチャー企業の数は確かに多いのですが、企業としての成功確率そのものは決して高くなく、実際に大きくなったのはごくわずかです。そうした現状を踏まえれば、日本では、製薬産業にどのようにイノベーションを起こしていくかをまず考えることが重要だと思います。AMEDでは現在、大学病院やナショナルセンターに積極的に治験を行ってもらい、その成果をうまく製薬企業に渡していくというモデルを提示しています。先進国といわれる日本は、課題先進国ともいわれています。さまざまな課題を、日本の風土や文化に合った形で、われわれの頭で解決していく、考えていく必要があるのではないかと思っています。

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