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「第21回 環境安全セミナー」を開催
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4. 気候変動リスクと対策によるリスク

気候変動対策の切り札として、「バイオマスによる二酸化炭素回収・貯留システム(Carbon dioxide Capture and Storage、CCS:バイオマスエネルギーを用いて、発生する二酸化炭素を回収貯留するシステム)」が挙げられますが、バイオマス栽培やCCSにも、食料生産との競合や社会的に受け入れられるかといった課題があります。そのほかの対策においても、悪影響・好影響の出方は、国、地域、世代(現在あるいは将来の)、社会的属性(年齢、職種、所得など)によって異なります。このため、気候変動関連リスクをさまざまな側面から「全体像」で捉え、対策を取ることが重要となります。

5. 地球温暖化問題「解決」のための社会の意志決定

地球温暖化問題の解決の鍵として、技術革新と社会的な変革が挙げられます。しかし、原子力の利用におけるリスクのように、「技術に対する信頼」と「リスクを重視する考え方」との相反が常に起こります。再生可能エネルギーの活用においても、「高コスト・不安定なので大量導入は難しい」と「社会(電力システム)の仕組みが悪いため大量導入が阻まれている」という別の面からの疑問や反論が起こっているのが現状です。
 リスクや対策の判断は、「知識をもったエリートが合理的に判断するほうが良い」という考え方と、「市民が民主的に判断するほうが良い」という考え方がありますが、低線量放射線被曝の論争をみても、専門家が説得力をもつ「正解」を供給できなくなっているのが現状です。今後の地球温暖化対策は、「専門家のもっている質の高い情報を共有し、社会の多様な人々の意見を聞きながら、透明性の高いプロセスに基づき、政治的責任において判断される」ことが好ましいと考えています。


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江守氏から、温暖化問題の解決には、「社会全体で納得感の高い意志決定の仕組みが構築されること、関係者間相互の信頼関係が構築できるかが課題である」との指摘がありました。

環境安全委員会 田坂 昭弘

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