製薬協について 製薬協について

Comment | 解説

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
201501タイトル
Comment
前へ1234567次へ

CIOMS ワーキング・グループ Ⅵ 報告書 第4章より

「臨床試験における安全性データの収集と管理」の紹介 第3回〈最終回〉
line03 line03 line03

そのような報告には、臨床的な課題に対する検索を行うために必要な最小限の辞書用語のみを含むべきである。一方で、スポンサーは事象を“アンダー・コード”しないよう、つまり事象用語の重症度や重要度を格下げするようなコードを割り振ることがないよう、細心の注意を払うべきである。
 臨床的に認められた事象の分類やコード化が一貫性を欠くことは、同じ試験やプロジェクトに参加する医師間のみならず、有害事象をコード化するために異なった辞書を用いているスポンサー間においても、MedDRAなど同じ辞書を用いているスポンサー間においても起こりがちである。多くの重要な病態に対する明確で広く受け入れられた定義がないまま、安全性データベースにおける有害事象を医師の報告語に強く依存して一言一句忠実にコード化する現在のやり方は、後で行う検索や分析の妨げになる可能性がある。たとえば、同一の病態に対して用いられた異なった用語(肝毒性など)が、複数のSOCや異なった階層に散らばってしまうことが起こり得る。
 正確で有用な情報を作り出す際のもう1 つの課題は、有害事象データを集計表などで提示するときに、辞書の階層構造の中でどのレベルの用語(LLTかPreferred Terms、PTか)を用いるべきかを決めることである。

CIOMS ワーキング・グループ Ⅵ の推奨:
 CIOMS ワーキング・グループ VIは、有害事象データを、SOCごとにまとめられた形で(たとえば、MedDRAの)PTを用いて提示することを提案する。しかし、MedDRAの粒度が高いために、1つのSOC中の同じ医学概念(同質の事象)を示す複数の有害事象/副作用を記述する際に、複数のPTが用いられる場合がある。したがって、状況によっては、SOCの階層構造の中で複数のレベルのデータ(PTとHigh Level Terms、HLT)を示すことが有用な場合がある。

これらのさまざまな課題を克服するための取り組みが、「SMQ」を扱った別のCIOMS ワーキング・グループによって行われてきた。このワーキング・グループは、規制当局、製薬企業、ICH MedDRA マネジメント・ボード、MedDRA Management and Support Organization(MedDRA MSSO)、WHOのシニア・サイエンティストの協働により数年にわたり活動している。このグループは数多く定義された病態のためのSMQガイドライン(適切なデータベース検索戦略)を開発している。
 このガイドラインは、データベース上にあるさまざまな症状・兆候、診断、症候群、身体所見、生理学的データから症例を特定する際の手助けを意図したものである。一般利用を目的としてデータベースをリリースする前に、規制当局や製薬企業が保持するデータベースにおいてすべてのSMQが機能するかがテストされる[6]。その後、データベースはMedDRA MSSOによってユーザーの利用が可能になり、MedDRA MSSOによって適切に維持・改訂が行われる。
 SMQは、可能な限り多くの重要な病態を検索できるように開発されているが、検索のためのそのようなグルーピングが、あらゆる製品にかかわるあらゆる病態に対しても利用可能であるとは考えられない。

[訳者注]

SMQは、関連する可能性のある個別症例安全性報告の特定と検索を支援するために作成されている。抽出結果の症例レビューによりグルーピングが可能になる。


mark [6]
最初のSMQ報告書を参照。Development and Rational Use of Standardized MedDRA Queries. Retrieving Adverse Drug Reactions with MedDRA, CIOMS, Geneva 2004. これには、トルサード・ド・ポアン/QT延長、横紋筋融解症/ミオパチー、肝障害が含まれる。CIOMS ワーキング・グループの取り組みについての詳細や最新情報は以下のURLを参照。
http://www.cioms.ch/index.php/2012-06-10-08-47-53/working-groups
前へ1234567次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ