製薬協について 製薬協について

Comment | 解説

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
201403タイトル
Comment
前へ1234565次へ
CIOMSワーキング・グループ Ⅵ 報告書 第4章より
「臨床試験における安全性データの収集と管理」の紹介 第1回〈全3回〉
line03 line03 line03

カテゴリー分けできず規定の記入欄では簡潔に収集できない安全性データは、医師の臨床的判断として重要と考えられたときに、コメント欄に記録するべきである。コメント欄はコード化が容易ではないので、CRFの標準的な有害事象記入欄に関連付けて用い、試験開始前のトレーニングにおいて、治験担当医師にどのような場合にコメント欄を用いるかの説明がされるべきである。
 試験開始前に、特定のデータ(有害事象、診断結果は症状・兆候を伴うかにかかわらず、臨床的アウトカム、因果関係評価、重篤で "臨床的に重要な" 有害事象、特に注目すべき有害事象)をどのように収集するかを熟慮するべきである(第2回のc. 4. 節および、原書の別添1を参照)。適切な場合には、プロトコルに関連しない診断や試験治療下の発現を扱う手順をCRFのどこで収集するかを決めておくことも有用である。ここに挙げたすべての取り決めには、定義と仕様が必要である。

[訳者注]

このことにより、計画的に収集された安全性データと、偶然収集された安全性データは明確に区別される。

臨床開発段階では、被験薬の安全性プロファイルの知見は限定的である。大部分の副作用(原因が被験薬である事象)と、患者集団で発生し得る有害事象であって、観察されたとしても試験治療との時間的関連性のみが認められる事象とを見分けるための決定的な方法は存在しない。したがってCIOMS ワーキング・グループⅥは以下を推奨する。

CIOMS ワーキング・グループ Ⅵ の推奨:
 開発段階ではあらゆる臨床試験において、治験担当医師によって、あるいはスポンサーによって被験薬との関係があると考えられるか否かを問わず、重篤、非重篤のすべての有害事象を収集するべきである。これは、後で個別症例や集積データに対する標準的な方法を用いて因果関係評価を行えるようにするためである。このようなデータ収集は、被験薬だけでなく、プラセボ、無治療、実薬対照にも適用される。
 承認直後の時期に開始される試験においても、このようなデータ収集を続けることは、賢明な姿勢である。市販された製品の安全性プロファイルが、ひとたびよく理解され、確立されたと判断されたら、収集するデータを減らすことが受け入れられるだろう。
 SAEに関する詳細な情報は常に収集するべきであるが、安全性プロファイルがよく確立されている製品の場合は、これが特に適切なのは、承認された使われ方と患者集団、適応症、用量が一致した大規模でデータ収集を簡素化した市販後の試験の場合である。

上記の推奨に加えて、治療の中止に至った非重篤な有害事象の収集は注目される場合がある。このような事象は、たとえば、開発段階の試験とは若干異なる患者集団で実施される試験において重要となり得る。
 承認後の研究では、臨床検査の血液生化学データを包括的に収集することは通常、必要とされない。すべての試験において、収集しなければならない有害事象と臨床検査データを、プロトコルで明確に特定するべきである。
 最後に、患者または被験者により用いられる可能性のある生薬や他の通常の医薬品ではない療法のデータ収集は潜在的な重要性を有するが見逃されがちである。これらは、患者、被験者が薬であると認識していないことが多いものである。被験薬との併用が薬物相互作用をもたらす可能性があるので、それらを使用していないか聞き出すことが重要である[12]。生薬に対する最新の分類やコード体系が利用可能である[13]。さらに詳細に興味がある読者は、Western Pacific RegionalForum for the Harmonization of Herbal Medicines(FHH)によって生薬の安全性、品質、有効性を網羅した標準の科学的基盤を与えるように構成された最新の情報交換プロセスを参考にされたい[14]


mark [12]
Brazier NC and Levine MAH. Understanding drug-herb interactions. Drug Information Journal 2003; 12:427-430. および Willis J. Drug interactions―when natural meets ethical. SCRIP Magazine 2000 June; Issue 91: pp.25-27.


mark [13]
Guidelines for Herbal ATC Classification and a Herbal ATC Index. The Uppsala Monitoring Centre. Uppsala Sweden 2004(. http://who-umc.org/DynPage.aspx?id=105834&mn1=7347&mn2=7259&mn3=7297&mn4=7502)および WHO Guideline on Safety Monitoring of Herbal Medicines, ibid.生薬はWHO-Drug Dictionaryに記載されている。詳細はwww.umc-products.com および www.who-umc.orgを参照。

mark [14]
同Forum(FHH)では、各国の規制当局が情報を共有したり、各国の取り組みを調整したり、専門知識を学んだりする場を提供している。 http://www.fhhm.net を参照されたい。

前へ1234565次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ