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新「健康・医療戦略」策定される
「健康・医療戦略推進法」等の成立と成長産業として期待される製薬産業
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新「健康・医療戦略」について

  今回決定された「健康・医療戦略」は、(1)総論、(2)各論に続いて、(3)施策の推進に関する事項、(4)達成すべき成果目標(KPI)から構成されています。以下、それぞれについて簡単に概要を述べます。

 (1)総論部分については、本戦略の位置づけや基本理念(世界最高水準の技術を用いた医療の提供、経済成長への寄与)に加えて、対象期間について定めています。具体的には今後10年程度を視野に入れた今年度からの5年間を対象とすることが定められていますが、これについてもフォローアップ結果を踏まえ、随時見直しすることも触れられています。

 (2)各論では、大きく4つに分けて施策が決められています。
 まず、1)世界最高水準の医療の提供に資する医療分野の研究開発等に関する施策については、主として、「専門調査会」が策定した「医療分野研究開発推進計画」に基づき医療分野の研究開発を推進するとし、①国が行う医療分野の研究開発の推進(戦略的な研究費等の配分機能の集約、PDによるマネジメントなど)、②国が行う研究開発の環境の整備(臨床研究実施体制、データベース、ICT等の環境整備推進、創薬支援ネットワークの円滑な本部機能移行など)、③国が行う研究開発の公正かつ適正な実施の確保(研究不正防止や被験者の保護・個人情報保護、臨床研究に係る制度のあり方の見直しの方向性の決定、不正防止のための機構(A-MED)内への部署の設置など)、④国が行う研究開発成果の実用化のための審査体制の整備等(改正薬事法の成立・施行、PMDAの体制強化・レギュラトリーサイエンスの推進など)、⑤その他(わが国発の開発の実現・諸外国医療向上への貢献とそのための人材の育成・確保、知財確保のための支援機能のA-MED内への設置など)の5つが挙げられています。
 2)健康・医療に関する新産業創出および国際展開の促進等に関する施策については、わが国の医薬品等の発展のためには国内外の具体的な需要に応える市場が必要との認識を示したうえで、国内においては、世界最先端の質の高い医療の実現に加えて、疾病予防等を念頭に置いた公的保険外の新ヘルスケアサービス市場を創出することをうたうとともに、新医薬品等の海外展開を図ることで国際的医療協力を図りつつ国外の市場も開拓するとし、4項目を挙げています。
 具体的には、①健康・医療に関する新産業創出(疾病予防に資する公的保険外のサービスの購入・利用の推進など)、②ベンチャー企業等への成長市場における事業拡大等の支援(産業育成のため「健康・医療戦略ファンドタスクフォース」において官民ファンドの適切な運用等を確保し、ベンチャー企業等の事業拡大等を支援)、③健康・医療に関する国際展開の促進(新興国・途上国へのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現やGHIT Fund を通じたNTD(熱帯病)対策の推進など)、④その他健康長寿社会の形成に資する施策、の4つです。
 各論の3)番目は、これら先端的研究開発・新産業創出に関する教育振興・人材確保等の施策がまとめられています。健康・医療分野は知的集約性が非常に高く、これら人材の確保が戦略の成否に大きくかかわることからも、この重要性が強調されているものと考えられます。
 4)番目の各論としては、デジタル化・ICT化に関する施策が挙げられています。より具体的には①医療・介護・健康分野のデジタル基盤の構築、②デジタル基盤の利活用、③現場の高度なデジタル化、④医療情報・個人情報の利活用に関する制度の4項目が挙げられていますが、製薬産業界もすでにPMDA内での医療情報データベース構築に協力しているほか、レセプトデータベースに対して公益目的での利活用について提案を行うなど、積極的に取り組んでいるところであり、これらの進展にも大きく期待したいところです。

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