製薬協について 製薬協について

市民・患者とむすぶ

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
201409タイトル
Comment
前へ1222次へ
「臨床研究・治験への取り組み」患者団体意見交換会を開催
がん・難病の患者さんにとって、治験情報は命綱!
適切な情報提供に求められる「一体化」
line03 line03 line03

<講演4>

NPO法人 GISTERS 理事長 西舘 澄人

学会プログラムへの参加、新薬の早期承認要望の提出とともに、
会員への治験情報の提供、理解促進を図る

 2013年にNPO法人となりました。がんは、癌腫と肉腫の2つに分けられます。GIST(消化管間質腫瘍)は肉腫に含まれるがんです。肉腫の割合はがん全体の2%で「忘れられたがん」とも呼ばれています。GISTERSは患者同士で情報を交換する目的で始まりました。2003年、治療薬の早期承認を求めて約6万人の署名を集め、厚生労働大臣に提出しました。2008年には「GISTERS.net」(SNS)を開設。2010年からは年1、2回のペースで患者勉強会を開いています。近年は日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会の「ペイシェント・アドボケイト・プログラム」への参加、新薬の早期承認などを求める要望書の提出を通し、課題解決を図っています。
 治験に関するアンケートも行っています。途中段階の集計ですが、治験情報を常にチェックしている人が3割で、6割の人は今すぐ、あるいは近い将来参加することになると考えています。会としては、治験を正しく知り、治療の延長線上に臨床試験・治験があることを理解してほしいと思っています。
 治験情報がもっと欲しいとの声もあります。課題として、①ニーズに合った形での情報提供で関心を高めていくこと、②治験施設、製薬企業との情報共有、③コミュニティの特性を生かした情報提供、が挙げられます。
 治験に参加した(したいと思う)理由では、「他に選択肢がない」と答えた人が最も多く占めました。参加して良かったと思う点は、「社会(仲間への)貢献ができたこと」、「最新の治療が受けられ奏功したこと」。良くなかったのは、「結果を教えてもらえなかったこと」。患者としても、結果が悪ければ踏ん切りをつけ、そのうえで次に進みたいというのが心情だと思います。
 メッセージを届ける手段としてビデオを制作しています。ビデオに映る私たちの笑顔を支えているのが、製薬企業の人であり、医療関係者だと思っています。

<講演5>

一般社団法人 全国膠原病友の会 代表理事 森 幸子

アメリカで52年ぶりに全身性エリテマトーデスの新薬が承認、
ようやく膠原病も治験を語れる時代に

 1971年に会を発足し、2013年に一般社団法人となりました。会の目的は①膠原病をよく知り、理解を深め、正しい療養生活をする、②明るく希望の持てる療養生活が送れるように会員相互の親睦と交流を深める、③膠原病の原因究明と治療法の確立ならびに社会的支援システムの樹立を要請する、の3つ。現在、40年ぶりとなる難病対策の大改革が行われていますが、そうした取り組みも大切にしています。
 膠原病は全身性炎症性の免疫異常による疾患の総称です。患者数の多い疾患もありますが、膠原病を代表する全身性エリテマトーデス(SLE)でさえ、新たな治療薬が50年以上開発されていませんでした。適応外薬での治療が非常に多くなっています。
 「膠原病の未承認薬を考える」というテーマでパネルディスカッションを行っています。2011年にアメリカでSLEの新薬が承認され、日本でも治験が進められるなど、ようやく膠原病も治験を語れる時代になったと考えています。治験に関する問題としては、全身性疾患であるため、症状が多彩で薬の効果が評価しにくいことが挙げられます。専門医同士がつながり、解決してほしいと願っています。
 今後の課題として、患者に対して治験の重要性を周知する取り組みを続けていく必要があります。治験情報の集め方と、会員に対して情報を提供する基準の整備が必要です。患者団体の責任として、どのような治験について患者さんにお伝えすればいいのか、その見極めが大切だと考えています。医師主導治験で、どのような研究協力が可能か、検討も必要です。
 患者の治験という言葉に対する認識にはまだ差がありますが、医師主導治験や適応外薬などを重点項目として機関誌に繰り返し掲載してきたことで、治験がより身近なものになってきたと感じています。

前へ1222次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ