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市民・患者とむすぶ

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「臨床研究・治験への取り組み」患者団体意見交換会を開催
がん・難病の患者さんにとって、治験情報は命綱!
適切な情報提供に求められる「一体化」
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<講演2>

NPO法人 ブーゲンビリア 理事長 内田 絵子

治験・臨床試験に対する患者の願い
~全国患者のための「もしもしコールセンター」設置に期待

 20年前に乳がんになりました。シンガポールで手術を受け、尊厳ある治療に感動し、1998年に患者会を立ち上げました。「提言活動」、「学び」、「いやし」、「国際協力」の4つを活動の柱としています。「学び」の活動として、会報誌『ブーゲンビリア』(月刊)において治験を8回シリーズで取り上げました。シンポジウム「いのちのバトン」は今年6回目の開催を予定しています。17年の活動の中で44人の仲間が旅立ちました。患者のニーズに沿ってもっと早く新薬が開発されていたら仲間は救われたのではないかとの思いがあり、患者参画型医療は必須と考えています。
 がん医療における「薬」と「治験」に関するアンケートを、全国1,500名の患者・市民を対象に行いました。「薬に対して一番に求めるもの」では「安全性と有効性」がトップで、「治験」という言葉の認知状況では、「知っている」が予想外に多い結果となりました。一方で、「治験」「臨床研究」という言葉に持つイメージでは、「研究目的あるいは人体実験・モルモット」「何となく恐いイメージ」との回答が依然として見受けられました。日本で治験が進まない原因としては、「国が積極的でないから」「患者・家族が治験・臨床研究についての情報を知らないから」が多く挙がりました。アンケートを通して、①わかりやすい臨床試験・治験情報の公開、②臨床試験・治験の教育・啓発、③国策の整備、が治験推進の課題としてみえてきました。
 今後は患者・市民として、全国患者のための「もしもしコールセンター」の設置などを要望していきたいと考えています。治験・臨床試験に対しては、十分なインフォームド・コンセント、CRCの増員と専念できる環境整備、服薬アドヒアランスの推進、服用しやすい剤形・包装形態への改良などを患者として切に願っています。

<講演3>

NPO法人 PADM 遠位型ミオパチー患者会 代表 辻 美喜男

希少疾病における創薬のモデルケースを目指す。
製薬協には患者とともに考え、工夫し、国民一体となった取り組み推進を期待

 遠位型ミオパチーとは、筋力が低下していく「進行性」の筋疾患の総称です。日本では3疾患(「縁取り空胞型」、「三好型」、「眼咽頭遠位型」)が見いだされ、「超」がつく希少疾患です。有効物質が発見された2008年4月、全国38名の患者が集い、患者会を発足しました。遠位型ミオパチーの研究推進、新薬開発、難病指定を求め、①署名活動、②要望活動、③認知度向上活動を行っています。2013年にはNPO法人に認定され、現在122名の会員を有しています。
 活動の目的は、①理解啓発、②要望提言、③研究支援・開発推進、④患者交流・自立支援の4つです。私たちが、希少疾病における創薬のモデルケースとなり、希少疾病患者や医療界全体の福祉に貢献したいと考えています。
 有効な物質がみつかり開発が始まったのは奇跡的なことですが、治験情報に関して患者自身が常にアンテナを立てているのは困難なため、研究・医療機関、製薬企業、患者団体が一体となった情報発信が重要です。メルマガやウェブサイトは、一方通行の情報提供が中心です。今後は、患者レジストリによる患者受益の効果的なPRや情報ルートの構築に取り組みたいと考えています。
 製薬協が「新薬の開発を通じて社会への貢献をめざす」とのスローガンのもと、患者の利益につながる具体的な活動を検討されていることは、大変心強く、また期待するところです。難病・希少疾病の取り組み強化、進行初期の前途ある患者の救済、ひいてはすべての患者に治験への期待と生きる希望を与えること、そしてこれらの課題解決に向けて患者とともに考え工夫し、日本国民が一体となって難病・希少疾病に取り組み、医療界のイノベーション創出につながることを願っています。
 昨日、「遠位性ミオパチーの指定難病への早期選定」に関する要望書を厚生労働大臣に提出しました。さらに研究が進展することを期待しています。

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