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「製薬協 くすり相談対応検討会フォーラム」を開催
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事例報告

 堀尾知弘副委員長の司会のもと、「おくすりをもっと知っていただくための各社の取り組み」と題し、以下の4題の事例報告が行われました。

 1)横山民代氏(キッセイ薬品工業)より「フリーダイヤル化への取り組み」と題した報告で、2013年10月に自社問い合わせ窓口にフリーダイヤルを導入するに当たっての社内手続き、社外への告知手段、ならびに導入後の状況までを具体的にデータを交えて紹介がありました。
 フリーダイヤルを導入し、ホームぺージ上に電話番号を公開しても、相談対応の現場で大きな混乱等はみられなかったため、「フリーダイヤル化を躊躇している加盟会社があれば、今回のフォーラムを1つのきっかけとして、フリーダイヤル化に向けて一歩を踏み出してほしい」と述べました。

 2)室田彰紀氏(ファイザー)より「患者向けホームページの開設および業界連携共同基盤の構想」について報告がありました。患者向けホームページでは、自社製品を処方されている患者を対象に、識別コード、製剤写真、添付文書、くすりのしおりなどの適正使用情報を掲載していることを紹介し、患者自らが知りたいことにアクセスできる環境整備への取り組みの重要性を強調しました。また、業界連携共同基盤の構想については、医療従事者向けに各社がホームページで個別に提供している適正使用情報をワンステップで簡便に検索できるシステムの実現に向けて、賛同会社と勉強会を行っていると報告がありました。

 3)河戸道昌氏(大塚製薬)より「患者向け情報発信(ディバイスの使い方の紹介)」と題した報告がありました。使用方法が煩雑なエアゾール型吸入剤を正しく使ってもらうことを目的として、同社のWebサイトで一般向けに公開している動画を会場で実際に映写しました。動画は全8分を5つに細分化して短時間で必要な分だけ視聴できるような工夫や、視聴できない環境に配慮してテキスト版も公開していることを紹介しました。

 4)内藤えり子氏(エーザイ)より、「患者参加型医療の実現には、患者・国民におくすりを身近に感じ、正しく知ってもらうことが重要である」と発言がありました。その後、くすりの生産活動の紹介として大塚製薬ホームページの「バーチャル工場見学」、くすりについて楽しみながら学ぶ体験型施設として第一三共の「くすりミュージアム」、くすりの原点である薬草園(武田薬品工業:京都薬用植物園、日本新薬:山科植物資料館)、最後にくすりの歴史を学ぶエーザイの「内藤記念くすり博物館」の計5社の紹介がありました。

特別講演
国家公務員共済組合連合会虎の門病院薬剤部長 林 昌洋氏
国家公務員共済組合連合会
虎の門病院 薬剤部長
林 昌洋 氏

 横山民代委員の司会のもと、演者として林 昌洋氏(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院薬剤部長)を迎え、「患者参加型医療の進展とくすり相談への期待」と題し、教育、研究、臨床現場の経験に基づいたさまざまな取り組みや課題について特別講演がありました。
 最初に、わが国のチーム医療における薬剤師の役割に触れ、「昔は疑義照会をして処方後に医師に確認していたが、チームの中にいればその場で処方についてのディスカッションができる。その結果、薬物療法の安全性が向上し患者さんに安心して医療を受けてもらえる。そのためには、薬剤師として十分な医薬品情報が必要であり、文献検索に加えて企業くすり相談に問い合わせて、問題解決の根拠となる情報を提供してもらっている」と述べました。また、治療方針の選択に関しては、従前のInformed consentという考え方からInformed decision makingに変化していることに触れました。「十分な医薬品情報を患者さんと共有したうえで、患者さんの想いや選択を応援するために薬剤師や医師や看護師が支援する。その中心にいるのは常に患者さん」と述べ、患者さん自身が納得して治療に取り組み、自身で服薬や健康管理上の注意を実践していくことが非常に重要であることにも言及しました。
 最後に林氏は、「薬剤師はくすりのプロ。根拠に基づき、院内の安全対策を考え、患者さんの支援をしていきたい。臨床判断を行ううえで必要な情報が医薬品情報。企業の皆さんには、適正使用の根拠になる良質な医薬品情報をこれからも医療現場へ提供してほしい」と締めくくりました。

閉会の挨拶

 田中徳雄常務理事(製薬協)より、「休日にもかかわらず多くの参加者に熱心に聴講いただき、会員会社のくすり相談に対する高い関心と興味が感じられた。提言は、製薬協事務局としてしっかり受け止めるとともに、患者参加型医療の実現においては、くすりのことをもっともっと知ってもらうことが重要である」と総括がありました。最後に、「これからもより高い倫理観、透明性をもって、会員各社は率先して日々高い目標に取り組んでほしい」と発言があり、フォーラムは閉会となりました。

(くすり相談対応検討会 内藤 えり子)

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