次世代創薬基盤技術の導入と構築に関する研究
鍵井英之(医薬産業政策研究所 主任研究員)
(No.77:2021年05月発行)
近年、核酸医薬品、遺伝子治療、遺伝子細胞治療、細胞治療といった新しい創薬基盤技術の開発が進められており、創薬に対するアプローチが多様化している。これらの技術は"モダリティ"と呼ばれ、核技術の特徴を生かし、対象疾患に適した創薬モダリティを選択できる時代になった。
日本は、世界でも数少ない新薬創出国の一つであり、世界でもトップクラスの創薬数を誇っているが、その中心は低分子医薬品であり、バイオ医薬品の創出では欧米に後れを取っている。
そこで本研究では、新規モダリティを活用した開発パイプラインの動向や起源企業の分析に加え、イノベーションの創出から実用化までのプロセスを加速させるエコシステムの役割について分析した。特に国内製薬企業の視点に立ち、次世代の創薬基盤技術を構築するための提言を行う。