後発医薬品使用促進政策の効果

玉石 仁(医薬産業政策研究所 前主任研究員)

(No.61:2013年11月発行)

政府と厚生労働省は持続可能な社会保障制度存続のための財源確保の一環として、先進欧米諸国と比べて著しく市場シェアの低い後発医薬品の使用拡大を、医療費抑制のための重要課題と位置づけた。2012年度末までに数量シェアで30%を確保するとの目標を示し、2003年にDPC政策を導入したのを皮切りに、代替調剤、一般名処方といった欧米諸国で定着している後発医薬品使用促進政策をつぎつぎに日本でも導入していった。

本稿では、これらの後発医薬品使用促進政策が市場にどのような影響をおよぼしたか、使用促進政策の総合と個々の使用促進政策が市場に与えた影響についてDifference in differences(DID)の統計手法を用い政策効果を推計した。DPC(Diagnosis Procedure Combination : 診断群分類)のようにDPC病床数の増加に伴い徐々に後発医薬品の市場伸び率に正の影響を与え始めた政策や、代替調剤などのように導入後に改定、再導入されて影響が認められたケースがあるが、いずれの使用促進政策の場合も市場に一定の影響を与えていると推測された。

さらに、各後発医薬品使用促進政策の総合と政策個々の影響をATC1薬効分類の各薬効群別に推計し、薬効による政策の影響の差について検討を加えた。この結果あらゆる後発医薬品使用促進政策にほとんど影響を受けない薬効群と、反対におよそ全ての政策に統計的に有意な影響が認められる薬効群が存在することが明らかになった。

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