新薬導入による医療効果と経済効果 医事会計データ等を利用した脳保護剤(エダラボン)の効果分析

満武 巨裕(医薬産業政策研究所 前主任研究員)

(No.26:2005年06月発行)

日本の病院のほぼ100%が導入している医事会計システムのデータを用いて、脳保護剤(エダラボン)を対象薬剤として脳梗塞急性期の治療における医療効果と経済効果について検証を試みた。指標は、「死亡率」、「再入院率」、「平均在院日数」、「入院医療費(診療報酬点数)」、「退院(転院)先」である。対象薬剤を使用した場合、・平均在院日数は短縮傾向にあった、・診療報酬点数は注射点数が増加するものの入院料等の点数が減少し、患者1人当たり医療費総額は変化がない、・退院(転院)先は、自宅とリハビリ目的の転院の割合が増えており、患者の状態改善につながる医療効果が得られる可能性が示唆された、といった結果が得られた。

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