革新的医薬品に対する薬価算定方式としての原価計算方式の妥当性に関する経済分析

中村 洋(慶応義塾大学大学院経営管理研究科)

(No.7:2001年07月発行)

類似の既存薬がない革新的な新薬の薬価決定に適用される原価計算方式は、革新的な医薬品の研究開発を指向する製薬企業に影響を及ぼす。この研究では、その原価計算方式に焦点を当て、原価把握についての問題点とその影響、製薬産業における医薬品の研究開発インセンティブと市販後調査、医薬品普及の企業活動に与える影響を分析した。分析の結果、下記に挙げる理由から類似の既存薬がない革新的な医薬品の薬価決定様式としての原価計算方式の妥当性を再検討する必要があることが示された。

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