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「第127回 医薬品評価委員会総会」を開催
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東京医科歯科大学 名誉教授/東北大学 東北メディカル・メガバンク機構 機構長特別補佐の田中 博 氏
東京医科歯科大学 名誉教授/東北大学 東北メディカル・メガバンク機構 機構長特別補佐の田中 博 氏

次いで、内閣官房内閣審議官健康・医療戦略室次長の藤本康二氏より、「次世代医療ICT協議会の取組みについて〜安心・安全で質の高い、個々人に応じた医療の実現に向けて〜」と題して、講演が行われました。健康・医療戦略(平成26年7月22日閣議決定)などに基づき、医療・介護・健康分野のデジタル化の実現およびデジタル基盤の構築とその利活用により、医療の質・効率性や患者・国民の利便性向上、臨床研究などの研究開発、産業競争力の強化、社会保障のコストの効率化の実現(医療・介護が必要最小限になる社会)を図ることを目的に設置された「次世代医療ICT基盤協議会」の取り組みが紹介されました。講演の中では、現在検討中の「代理機関(仮称)制度」(医療情報のセキュリティを認定で担保する)、医療現場視点のICT化、自立支援に向けた介護実施事例についても説明がありました。


内閣官房 内閣審議官 健康・医療戦略室 次長の藤本 康二 氏
内閣官房 内閣審議官 健康・医療戦略室 次長の藤本 康二 氏

続く第2部では、医薬品評価委員会の3部会から医療ビッグデータの治験、リスク管理計画などでの活用、データベース研究についての提言が発表されました。
 臨床評価部会の近藤充弘氏は、臨床開発分野でも活用されている医療ビッグデータの状況を整理し、症例登録支援などオペレーション的な活用に限定されている現状を脱する必要性があることを強調しました。効果的に臨床開発を進めるためには、臨床試験デザインなど今まで応用されていなかった分野にも医療ビッグデータを幅広く利活用できるような仕組みを作る必要があり、そのためには企業だけでなく医療機関などを含めさまざまな挑戦が重要であることを発表しました。
 PMS部会の青木事成氏は、医薬品の安全性監視に資する目的での利用に限定した医療データ2次活用のための大プロジェクトであるMID-NET(医療情報データベース基盤整備事業 )に つい て触れ、 さらに 現在独立行政法人医薬品医療機器総合機構 (PMDA)とともに進めている商用の医療データベースを用いた医薬品の安全性を目的とした研究についても述べました。当該研究は、MID-NETのみならず種々の医療データを適時適切に利活用できるようにするための試行であり、順調にいけば2017年度中にはMID-NETと同様、リスク管理計画書(RMP)にその研究デザインとともに掲載ができる見込みであることを報告しました。医療データの活用による情報創出、技術的課題や組織体制に言及し、MID-NETを中心とした医療データのリスク管理への利用の成否は製薬産業の活用力にかかっており、各社準備を早期に進めるべきであると述べました。
 データサイエンス部会の木村友美氏は、2015年に公開した同部会タスクフォースの報告書「データベース研究入門」[1]を紹介しました。日本で2次活用できる医療情報データベース[2]の種類や特徴、およびデータベース研究で留意すべき点について述べました。データベースは開発を始める前のアンメットニーズの調査やマーケティング戦略などに広く使われてきたが、それに加えて開発計画、プロトコルの妥当性調査や組み入れ計画、市販後の有効性や安全性の調査などにも応用されており、日本でもこれからさらに活用が進むであろうこと、一方で疾患の定義には細心の注意が必要であり、それぞれのデータセットで疾患ごとにバリデーションが必要なこと、過大・過小評価になる可能性があることなどについて、事例を交えて注意を呼びかけました。

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