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アカデミアと企業との間の人材交流の状況について
他組織へ転入・転出した研究者数を参考に
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産・学に注目した人材交流について

研究者を指標とした組織間の人材交流においては、大学等が研究者の転入先として主要な存在となっているのに対して、大学等から他組織への転出者数は、少数(2013年度で632人、2014年度で842人)でした。これらの結果から、大学等は、他の組織からの研究者を多数受け入れている一方で、他の組織への研究者の移動は、あまり活発でないことが確認できました。
 企業からの転出者は、2013年度で2,009人、2014年度で2,481人ですが、そのうち、それぞれ230人、519人が、「医・歯・薬学」分野に転出しました。それらのうち、大学等への転出が両年度とも全体の約9割を占めており、この分野での研究者が大学等を志向して移動していることがうかがえました。
 製薬産業における産学連携の強化を図るうえでは、大学等から企業への転入者を増やすなど、研究人材交流の活発化をいっそう高めていく必要があると考えます。

産学間での人材交流が果たす役割

国立大学は、2004年に法人化されることを契機に、その使命に「研究成果の社会的還元」が付け加えられました。大学で生み出される「知」を社会に還元する1つの方法としては、企業との人材交流が考えられます。図3は、文部科学省科学技術・学術政策研究所「民間企業の研究活動に関する調査報告2014」の中で、企業にとって知識の導入先として、どの組織が重要かを示したものとみることができるでしょう。企業全体では知識導入先として、顧客企業の割合が最も大きいものでしたが、医薬品製造業では、国内の大学等・公的研究機関からの知識導入が最も必要とされています。また、図4には、企業における国内の大学等・公的研究機関からの知識の導入方法が示されています。全体としては、共同研究・委託研究が最も多く、次いで学術論文や学会・研究会等において公開された研究成果となっています。これらについては、医薬品製造業でも同様の高い数字となっています。注目したいのは、47.8%の医薬品製造業が知識の導入手段として研究者の人事交流を取り上げていることです。医薬品製造業では、「人」を介して、大学等から生み出された「知」を取り込もうとする姿勢がうかがい知れます。

図3 医薬品製造業における知識の導入相手先
図3 医薬品製造業における知識の導入相手先

2013年度に主力製品・サービスの分野で新たに市場に投入した新製品・サービスや新たに開始した製品の
生産・供給のオペレーションのために、企業にとってそこからの知識の導入が必須であった相手先を示したもの。
出典:「民間企業の研究活動に関する調査報告2014」(文部科学省 科学技術・学術政策研究所、
http://data.nistep.go.jp/dspace/handle/11035/3049 )を基に作成。

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