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「製薬協プレスツアー」を開催
革新的な医薬品創出を目指し、先端的なトランスレーショナル研究を推進する九州大学
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また、がん種の特定ができるかとの質問をいただくことがありますが、すでにお話ししたように線虫は生物研究のモデル生物として種々な実験手法が開発されていて、遺伝子操作も比較的簡単にできます。がん種によってにおいが異なるということがいわれており、われわれは、すでに特定のがん種のにおいに反応しない線虫株を作製しており、これを組み合わせることでがん種を特定することも可能となると考えています。また、がん以外の種々の病気のにおいについても応用が期待され、将来的に他の病気の早期発見に役立つ可能性もあります。
 実用化としては、がんのマルチスクリーニング、がん種特定システム、がん再発モニタリングの3つがあります。まずはマルチスクリーニングとして1つの検査ですべてのがんの有無がわかるようになれば患者の時間的金銭的負担が少なくなります。最近、Smart Celegan(s スマートエレガンス)というベンチャー企業を立ち上げ、鹿児島県の南風病院と臨床研究をスタートさせました。今後、がん検体、健常検体の試験数を増やしていき実用化に結び付けていきたいと考えています。

 講演の後、広津氏の研究室にて、シャーレ上の線虫を顕微鏡で実際に観察させていただき、におい物質を置き線虫が移動する様子もみせていただきました。

がん細胞の分泌物に反応する線虫を観察

がん細胞の分泌物に反応する線虫を観察

中西 洋一

ARO次世代医療センター

ARO次世代医療センターの紹介

九州大学 ARO次世代医療センター センター長、同大大学院 医学研究院 教授
中西 洋一

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九州大学のARO次世代医療センターの現状、シーズを紹介させていただきます。われわれの施設は、文部科学省の革新的医療技術創出拠点プロジェクト、厚生労働省の臨床研究中核病院整備事業、文部科学省の未来医療研究人材養成拠点形成事業の主として3つのプログラムのもとに業務を展開しています。
 ARO次世代医療センターの非臨床部分は九州大学総長の直轄になっています。臨床の部分については病院長のもとに臨床研究中核病院の業務を、また、医学研究院では基礎的分野の人材育成を行っています。
 パイプラインとしては2015年11月現在でシーズA(基礎研究から特許出願に至ったもの)44件、シーズB(非臨床段階)13件、シーズC(臨床段階)20件、計77件あります。分野としてはがん関係と循環器系が多くなっています。
 これまでの主な開発・評価の実績としては「ブリリアントブルーGによる内境界膜染色・剥離術」がすでに治験を終了しており、2017年には上市の予定です。それに次いでペプチドワクチンを胆道がんに、重症肺高血圧症に対するナノ医療製剤、虚血肢に対する遺伝子治療、癌幹細胞を標的としたサラゾスルファピリジンと抗がん剤の併用療法、また、先進医療としては全身性エリテマトーデスに対するホルモン治療の予防的治療法があります。遺伝子治療・再生医療臨床研究としては、網膜変性症に対する遺伝子治療と骨軟骨組織再生があります。

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