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臨床試験の被験者レベルデータの共有
-現代的製薬企業であること- それには臨床試験の情報公開プログラムを欠かすことができない
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図2 臨床試験の透明性に関するマイルストーン

図2 臨床試験の透明性に関するマイルストーン

ここでは、IOM/EMAがどのようにCTDSの議論をリードしてきたかを紹介します。

IOMは誰と何を議論してきたか

IOMは、1970年に設立された独立非営利の学術機関です。全米アカデミーズ(United States National Academies; National Academy Complex)の一員として独立した立場から健康や医療に関し、研究会開催や報告書発行によって、議会や政府へ助言しています。
 IOMは臨床研究データの共有を議論する最初のワークショップを、製薬企業、医学研究者、患者団体、NPO財団などさまざまな関係者の出席のもと2012年10月に開催[14]しています。その結果、CTDSは企業、非営利財団、研究者、患者団体、および最終的には患者や公共福祉にベネフィットがあるとされました。一方で、さまざまな臨床試験が存在する中で、データ共有が断片的になること、まとまりのない体制のままCTDSが推進されてしまうことに懸念が示されました。
 ワークショップの後、製薬業界、複数の生物医科学系の財団、イギリスの医学研究協議会(MRC)、アメリカ食品医薬品局(FDA)、アメリカ国立衛生研究所(NIH)などさまざまな団体が、IOMにCTDSの指針やフレームワークを検討するよう依頼しました。IOMは、これを推進するために13名で構成される委員会を設置し、コンセンサス研究に着手しました。コンセンサス研究は、フォーラムやコンソーシアムを組織し、緻密な議論を重ねて合意しデファクト化を目指す標準研究のことで、利用者側も参加したステークホルダー全体で検討します[15]。2012年10月からWorkshopやCommittee Meetingが開催され、2015年1月には「Sharing Clinical Trial Data; MAXIMIZING BENEFITS, MINIMIZING RISK」[16]が最終報告されています。このレポートはIOMが臨床試験データは共有されるべきと結論付けた資料として、ほかのさまざまなセミナー・学会で紹介されています。このレポートの中で述べられている「臨床試験データの開示責任についての指針(guiding principles)」のポイントは以下の4点です。



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新宅 純二郎. コンセンサス標準戦略―事業活用のすべて. 日本経済新聞出版社 (2008/07)
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