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バイオ医薬品(抗体医薬品)の研究開発動向調査
— 適応疾患と標的分子の広がり−
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しかし、その標的分子の半数以上は20年以上前に発見された分子です。現在、基礎研究や非臨床試験段階にある新規抗体の標的分子に関しては、今回の調査対象外でしたが、標的分子報告年のグラフの形状が、2000年代では減少傾向であり、また2000年以降はゲノム解析プロジェクトにより、網羅的・集中的に解析された結果が含まれていることを踏まえると、抗体医薬品の標的分子が潤沢であるとは言い難い面もあります。加えて、開発段階の調査結果より、臨床POC確認前の段階である品目も多く、広がった標的分子に関しても、まだ、標的としての妥当性の検証が必要な分子も数多くある状況と考えられます。
 今後、抗体医薬品開発のさらなる継続的な発展のためには、新たな標的分子の発掘への取り組みや、標的としての妥当性の早期の検証、また、抗体が標的にできるターゲットの拡大が必要です。
 あるいは、現有のバリデートされた標的分子を活用していく方法も考えられますが、その際には抗体分子側への工夫も必要となるでしょう。現在、抗体薬物複合体(Antibody Drug Conjugate、ADC)の研究開発が進められており、今回調査した開発中の抗体医薬品のうち、約1割がADCとなっていることなどもその一例です。また、bispecific抗体(2重特異性抗体)や低分子抗体、あるいは糖鎖改変型抗体などの技術的な改良や、製剤的な工夫、利便性の向上といった差別化などの付加価値の向上が必要となってくると考えられ、今後の研究開発の動向を注視していきたいと思います。

表4 略語表

表4 略語表

医薬産業政策研究所 主任研究員 赤羽 宏友

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